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大谷翔平の“28年ロス五輪に出たい”発言に韓国も注目!「MLB選手の参戦で流れが変わる可能性」

金明昱スポーツライター
2928年ロサンゼルス五輪への出場に意欲を見せた大谷翔平(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ドジャース大谷翔平選手が15日(日本時間16日)、オールスター戦の前日会見で、2028年ロサンゼルス五輪出場へ出場意欲を見せたことに韓国メディアも大きく報じている。

 東京五輪以来、野球が2大会ぶりに復帰することを受け、「出たい気持ちはありますね。国際大会はもちろん特別だと思うので、特にオリンピックは普段野球を見ない人たちも見る機会は当然増えてくる。そういう意味では野球界にとってももちろん大事なことかなとは思うので。個人的にも出てみたいなって気持ちはあります」と語っていた。これまで五輪にメジャーリーガーのトップ層が出たことはなく、大谷の発言で新たな流れができるのではないかと、韓国も期待を寄せている。

「スポーツ東亜」は「大谷がメジャーリーグ(MLB)の政策を変えるかもしれない。ただ、MLBの立場は懐疑的だ。シーズン中と五輪の日程が重なるからで、アメリカは五輪にマイナーリーグの選手を参加させてきた。しかし野球の世界化のためには、五輪のような大規模の国際大会にメジャーリーガーを出場させなければならないという意見がほとんどだ。MLBはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を開催して、世界的認知度を高めようとしているが、五輪との比較は事実上、難しい。MLBの立場としては否定的だが、大谷のようなスーパースターが出場を希望すれば、流れが変わる可能性もある」と伝えている。

 大谷のこのような発言は、WBCのように野球ファンだけが注目する大会ではなく、世界の人たちが目に触れる4年に1度の五輪に自らが出場することによって、より多くの注目度や認知度を高めたい思いが透けて見える。

「スポーツ京郷」も「大谷と長期契約を結んだドジャースの地元で開催されるロス五輪だけに、日本代表として初の五輪出場に向けた意志が強いと見られる」と伝えている。

 また、「ノーカットニュース」は「ロサンゼルス五輪組織輝委員会はメジャーリーガーの五輪参加を熱望している。大谷を中心としたメジャーリーガーが参加意思を表明する可能性もある」と報じている。

 ロス五輪は4年先で、米国内での関心は当然薄い。そもそも五輪の盛り上がりも日本ほどではないのが現状だろう。それでも今季の活躍と実績からしても大谷の発言の影響力は計り知れず、メジャーリーガーたちの考え方も少しずつ変わってくるかもしれない。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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