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韓国ツアー参戦で“注目”の原英莉花はどう見られている?「“日韓”長打対決」「美女ゴルファー」と紹介も

金明昱スポーツライター
今週開催の韓国ツアーに推薦出場する原英莉花(写真:REX/アフロ)

 今週開催される韓国女子(KLPGA)ツアーのメジャー大会「ハンファクラシック」(8月22~25日、江原道・ジェイドパレスGC)に原英莉花が主催者推薦で出場するが、現地でもかなり注目されているようだ。

 ちなみに今大会はツアー屈指の高額大会としても有名で、賞金総額は17億ウォン(約1億8500万円)で今季ツアー最高額。優勝賞金も3億600万ウォン(約3350万円)となっている。日本ツアーからは他にも金澤志奈、神谷そら、アマチュアの新地真美夏(共立女子第二高校)、アン・シネも推薦出場する。

 経済紙「アジア経済」は出だしから「美女ゴルファーの原英莉花が国内舞台に登場する」と紹介しつつ、彼女のこれまでの実績についてこう伝えている。「原は日本女子プロゴルフ(JLPGA)ツアーを代表するスタープレーヤーだ。メジャー3勝を含む通算5勝。173センチの高身長から繰り出される豪快な長打が武器の選手だ」。

 また、今大会には今季日本ツアーの「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」でアマチュア優勝を果たし、7月に日本ツアーでプロ転向した15歳のイ・ヒョソンも推薦出場する。ゴルフ専門誌「ゴルフダイジェスト」は「原英莉花とイ・ヒョソンの直接対決!」との見出しをつけ、“飛ばし屋”同士の対決に注目している。

原英莉花の“飛距離”に注目の韓国メディア

 さらに「ヘラルド経済」も「ユン・イナvs原英莉花…ハンファクラシックで韓日長打対決」とのタイトルをつけ、不正行為から今季ツアー復帰後、今月の「済州サムダスマスターズ」で復活優勝を果たしたばかりのユン・イナ(今季賞金ランキング2位、ポイントランキング2位)との飛距離対決にも注目。

「両国を代表する飛ばし屋のユン・イナと原英莉花が、優勝カップを手に入れるため、プライドを賭けた対決に関心が寄せられている。ユン・イナの対抗馬は、2020年、23年の日本女子オープンを2度も制したJLPGAの“看板スター”原英莉花だ。日本男子ゴルフの伝説でもあるジャンボ尾崎(尾崎将司)の弟子で、日本ツアー5勝中、3勝がメジャー大会という大型選手だ。2020-21シーズンのドライバーショットの飛距離は257.26ヤードでツアー1位を記録している」。

 ちなみにユン・イナは、今季韓国ツアーでのドライビングディスタンスは253.92ヤードでツアー3位、日本ツアーの原は249.90ヤードで14位で、仮に初日から同組になった場合はギャラリーとメディアの注目を集めることだろう。

 原の“飛距離”は必ず話題になるに違いないが、もちろんビジュアルにも注目が集まるはず。多くのカメラマンが初日から彼女のプレーを追っているに違いない。

スコットランドでの経験生かせるか

 先週は急きょ、米ツアーの「ISPS HANDAスコティッシュ女子オープン」に推薦出場したが、初日「76」、2日目も「76」で通算8オーバーで予選落ち。「プロとしてやってきた経験もありながら、状況が変わってきた時に対応しきれない。経験の浅さが目立った2日間だった」と悔しさをにじませていた。

 今週は気持ちを切り替え、韓国に乗り込んだ原は、「韓国女子ツアー最高のメジャー大会に招待され、世界的な実力を持つ韓国の選手と競争できることになり、今から楽しみです。韓国の選手たちとの競争を通じて、ギャラリーの皆さんに最高のプレーを披露できるよう最善を尽くして準備します」と意気込む。

 先週のスコティッシュ女子オープンに続き、新たな環境下でどれだけ自分のゴルフができるのか――。今週の原のプレーと結果に注目したい。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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