ほんのり甘い黄粉をたっぷりかけて!やまだいちさんの「安倍川もち」はふんわりもちもちの食べやすさも魅力
鏡開きから約二週間がたちましたが、お餅を満喫しましたか?私はまだまだ食べ足りず、いわゆる甘味処ではお汁粉、和菓子屋さんでは大福(これは通年ですが)、更にレンジや湯煎でパウチを温めてオーブントースターでお餅を焼いて作る名店のぜんざいなど、飽きることなく日々楽しんでおります。
さて、お餅といいますと、時間の経過と共に固くなってしまいますよね。ぼろっとした残念な食感…思い出しただけでも悲しい気持ちに。実はお砂糖をあわせると、保水力が高まり柔らかい状態をある程度保つことができるのです。その仕組みを活かしたお土産菓子なども、全国では沢山販売されています。今回は昭和25年創業、静岡県和菓子屋「やまだいち」さんから発売されている「安倍川もち」をご紹介。
江戸時代よりその源流が紡がれ、徳川家康が命名したとも言われる安倍川もち。実はお砂糖をお餅にもきなこにも使用することもあり、戦時中や戦後すぐは物資が不足し世間からその姿をくらましてしまいました。そこで復活させたのが、やまだいちさんの創業者とのこと。
お日保ちは約9日間のパック入りながらも、添加物等は使用されておりません。それでいてふんわりとしたお餅の食感と風味を損なわず楽しめるのは、胴搗きのお餅にお砂糖を混ぜこんでいることと、職人さん方のお餅を見極める技術があるからこそ。一口サイズに丸められたお餅は全部で5つ。黄粉が3個、それよりも一回り程大きなこし餡が2個です。
淡い色合いのきなこです
別添えのお砂糖入りの黄粉をまぶしていただくタイプ。昔ながらのものは、黄粉をまぶしたお餅の上から直接上白糖をかけていたものですが、こちらは初めからミックスされている状態。仄かに甘い北海道産黄粉は、香ばしさよりも大豆ならではのまろやかさやお砂糖の甘味を感じられ、肩の力がストンと抜けるような癒し系。
ぽってりとしっかり水分をとばしたこし餡は舌に絡みつき、それでいてくどい甘さは無く。ほんのり紫色の艶やかさにも惹かれますね。美味しい状態で食べきれる量もありがたい。
ちなみに。
お皿に盛りつける場合は、先端の尖ったお箸で黄粉餅のほうを乗せて別添えのきなこをまぶし、その後こしあんを乗せると比較的美しく写真におさめることができます。ラップを敷いたお皿にひっくり返してからフィルムから外し、さかさま状態から乗せる際にひっくり返すのもありです。
<やまだいち>
公式サイト(外部リンク)
静岡県静岡市駿河区登呂5-15-13
054-283-1663
11時~16時
不定休