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九州北部は線状降水帯に警戒も梅雨の終わりが見えた!?来週後半は「雨の降り方」が変わる:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
15日9時の予想天気図(気象庁HPより)。九州などは引き続き前線の南側で大雨に。

15日は引き続き九州~関東の広い範囲が梅雨前線の南側に入り、暖かく湿った空気が流れ込み続け、特に午前中は九州北部と山口県で線状降水帯発生のおそれがあります。
一方で、14日午後以降は次第に激しい雨のエリアが減る見込み。しつこく続いた梅雨末期豪雨も、ようやく終わりが見えるのでしょうか。

西日本中心に雨、東日本は日差しも?

15日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
15日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

15日は午前を中心に九州・中国・四国で広く雨となり、特に九州北部と山口県の計6県では線状降水帯の発生するおそれがあります。
線状降水帯は14日に長崎の福江島で実際に発生し、息苦しくなるような猛烈な雨となり、15日午前も同様に警戒が必要です。

予想降水量(気象庁HPより)。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。
予想降水量(気象庁HPより)。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。

九州北部ではすでに14日までの時点で雨の量が多くなっているところに上乗せさせるように雨が降ります。九州~中四国の雨は午後には収まってくる見込みですが、くずれやすいところにはできるだけ近づかないようにしてください。

東海・北陸・関東では雨の予報が出ているところでも、雨が降る場所と時間は限定的で、日差しが出るところもありそうです。

来週中頃は梅雨明け?「雨の降り方」が変わる!

週間予報(気象庁HPより)。
週間予報(気象庁HPより)。

三連休が明けると、これまで雨や曇りの日が続いていた九州~関東の広い範囲で晴れマークが並ぶ予想に。
ただし、これは「全域で1日中晴れる」という予報ではなく、特に関東などは「ところにより雨」という条件付きの晴れマークとなりそうです。「ところにより雨」はつまり、「だいたいのところは1日中晴れるけど午後に一部で雷雨」ということ。
連休明けは梅雨前線が弱まりながら北日本まで北上することで、東~西日本の「雨の降り方」が変わっていきそうです。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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