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9~10月の気温は全国的に「平年より高い」予想 残暑の秋に備える蚊の効果的な対策 #専門家のまとめ

有吉立アース製薬(株)研究部で害虫飼育を担当
写真はイメージ(写真:アフロ)

今年の夏は猛暑で、あまり蚊に刺されなかったという方も多いのではないでしょうか。ただ、蚊の季節はこれから晩秋にかけても続きます。蚊は25~30度程度の温度で最も活発に活動するため、秋の方が蚊にとっては理想的な環境となります。特に西日本や東日本では、真夏日が続くことが予想されており、蚊の活動も一層活発になるでしょう。そんな秋の蚊に対して、効果的な対策をとることが大切です。

ココがポイント

▼9月から10月は全国的に気温が高く、残暑が続く見込み。特に西日本や東日本では真夏日や猛暑日が続く

・3か月予報 秋の訪れは遅く 10月まで残暑長引く 秋雨・台風シーズンに大雨注意(tenki.jp)

▼夏は気温上昇で蚊の活動が鈍り刺される回数が減少、ただ気温が低くなると活動が活発に

・2024年、あなたは「蚊」に刺されましたか?原因は気温とも…油断は禁物!今後の対策【急上昇N】(OHK)

▼真夏より秋の方が蚊が活発に活動しています。蚊の種類別に対策を行いましょう

・実は、暑い夏より秋の方が蚊に刺されやすい これからの季節、刺されないための対策とは(Yahoo! ニュース エキスパート 有吉立)

▼蚊の繁殖を防ぐためには、家の周りの水たまりをなくすことが重要なポイントです

・家の周りの水たまりは蚊の発生源に 産卵場所になる意外な場所 掃除のプロが解説(Hint Pot)

エキスパートの補足・見解

今秋は、平年より気温が高くなることが予想されています。蚊もまだまだ活動を続けるでしょう。秋の蚊は特に活発で、刺される回数も増えるため、しっかりとした対策が必要です。ヒトスジシマカ(ヤブカ)は、1匹であれば、ペットボトルのキャップ程度(1立方センチメートル)の水で卵から成虫になることが可能なので、蚊の繁殖を防ぐためには、家の周りの水たまりをなくすことが重要なポイントです。

日本では、蚊に刺されてもかゆみを感じるだけで済むことが多いのですが、油断は禁物です。近年、デング熱やジカ熱などの感染症の報告が海外では多く見られ、これらの感染症が地球温暖化や国際的な移動の増加により、国内に入ってくるリスクが高まっています。まだまだ蚊が活発なこれからの季節に備えて対策を立て、自身の健康を守りましょう。

アース製薬(株)研究部で害虫飼育を担当

兵庫県出身。都内の美術学校卒業後、 家具店店員、陶芸教室講師など虫とは全く関係のない職業に就いていたが、1998年に地元・赤穂のアース製薬に入社以来、害虫の飼育を担当している。しかし、現在も虫は好きではない。著書に「きらいになれない害虫図鑑」(幻冬舎)※記事は個人としての発信です。

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