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来シーズンの大谷翔平は、トラウトとアップトンとともに「全30球団最高のパワー・トリオ」を結成する!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
左から、M.トラウト、大谷翔平、J.アップトン Jul 22, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は22本のホームランを放った。この本数は、エンジェルスではマイク・トラウト(39本)とジャスティン・アップトン(30本)に次ぎ、3番目に多かった。3人の合計は91本だ。

 エンジェルス以外に、トップ3の合計ホームランが90本以上は6チームあった。どのトリオもエンジェルスの3人より多く、クリーブランド・インディアンズとミルウォーキー・ブルワーズは、3人揃って30本以上を記録した。

筆者作成
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 ただ、エンジェルス以外のチームは、3人の合計打数が1500を超える。エンジェルスは1330打数だ。エンジェルスの3人による14.6打数に1本塁打のペースは、他の6チームのトリオを上回る。

 また、エンジェルスの3人による合計の長打率.547とISO.263は、7チームのトリオのなかで、いずれもボストン・レッドソックス(.599/.277)に次ぐ(出塁率とOPSも、レッドソックスとエンジェルスが1位と2位)。ニューヨーク・ヤンキースの場合、チーム2位の27本塁打が4人いるため、6通りのトリオができるが、どの組み合わせでも、それぞれの数値は3位に入らない。

 もちろん、今シーズンと来シーズンでは、トリオの顔ぶれが変わるチームもあるだろう。今オフは、マニー・マチャド(ロサンゼルス・ドジャース)やブライス・ハーパー(ワシントン・ナショナルズ)、ネルソン・クルーズ(シアトル・マリナーズ)がFAになる。トレードでポール・ゴールドシュミット(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)を獲得するチームも、出てくるかもしれない。4人とも、今シーズンのホームランは30本以上だ。加入がなくても、変動は起きる。例えば、今シーズン、ゲリー・サンチェス(ヤンキース)のホームランは18本だったが、昨シーズンはチーム2位の33本を放った。

 それでも、来シーズン、エンジェルスの3人は、最高とまでは断言できないものの、屈指のパワー・トリオとなるはずだ。ここ5年のうち、トラウトのホームランが30本に届かなかったのは2016年(29本)しかなく、アップトンは3年続けて30本以上を打っている。来シーズンの開幕時は27歳と31歳。衰えの心配もほとんどない。大谷に関しては、相手も攻め方を研究してくるが、前後をトラウトとアップトンが打つことは、大谷にとって(2人にとっても)プラスに働くだろう。打順は、左打者の大谷を右打者の2人が挟むように、2番トラウト、3番大谷、4番アップトン、あるいは同じ並びの3~5番になると思われる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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