高気密高断熱住宅を体感。暖房が必要のないほど温かい家にいつか住みたい
●今朝の100円ニュース:ストーブ 古い灯油注意(日本経済新聞)
寒さを我慢するメリットは一つもないとつくづく思う。体調を崩すどころか健康を損ねやすくなるし、機嫌も頭の回転も悪くなったりする。たまらずに暖房機器を使い、厚手の寝具や衣料、カーペットを出す。今度は室内が乾燥してホコリが立ちやすくなる。僕はハウスダスト要因のアレルギー性鼻炎なのでティッシュペーパーが手放せない。当然、暖房費やティッシュ代もかさむ。
冷える足元を温めるには、エアコンより石油ストーブのほうが強力かもしれない。子供の頃、ストーブの上で干し芋を焼いてもらって食べた記憶が懐かしい。停電のときも心強い存在だ。しかし、不完全燃焼などの危険性は怖い。
今朝の日経新聞によると、不良灯油の使用が原因とみられる石油ストーブやファンヒーターの不具合が増えている。不良灯油といっても製造者に非があるわけではなく、直射日光に当てたり雨が混入するなど使用者の保存方法が原因らしい。注意すればいいのだけれど、ただでさえ寒さで判断力が鈍っているので灯油をきちんと管理する自信はない。
南国に移住したくない場合、解決策は一つしかない。家そのものを温かい構造にすることだ。長野県の高地に住む友人宅はその見本のような家である。冬場はマイナス10度以下にもなる地域なので、寒さ対策は死活問題。東京からの移住組で寒さに耐える気はまったくない友人は「高気密高断熱」を最重視して、熱が逃げにくい家を作り上げた。
その友人の家に泊まらせてもらった。外の寒さを忘れるほど過ごしやすい。薪ストーブなどの暖房で1階を少し温めると、2階は暖房なしでも大丈夫。寝るときに暖房を消しても余熱で朝まで温かい。外はとてつもなく寒いが、家の中に一歩入ると風呂場のようなぬくもりを全身に感じる。
高気密高断熱の家を作るのにいくらかかるのかは知らないが、暖房費を考慮すると10年ぐらいで投資を回収できる気がする。乾燥やホコリを気にしないで済む快適性は格別だ。
夏場の結露などを考えると、湿度の高い地域では別のやり方で「温かい家」を作るべきなのかもしれない。いずれにせよ、日本中の住宅が友人の家のように温かくなれば、エネルギー消費量と健康保険料が大幅に減少するだろう。自然エネルギーの開発に補助金を出すのもいいけれど、暖房の必要のないほど温かい家を建てることも後押しするべきだと思う。
幸いなことに僕はまだ自分の家を建てていない。一人暮らしをしていたアパート(壁がペラペラに薄い!)では、室内で息が白くなるほど「寒い家」も経験した。いつか自宅を作る機会があれば、「そのままで温かい家」を目指したい。