あの日から3年目の4・5三浦春馬さん誕生日は全国で大きな取り組みがなされた
あの2020年の悲しい日から3年目、亡くなった三浦春馬さんの誕生日、4月5日を祝おうという取り組みが年々拡大している。7・18の命日は悲しい日なので、むしろ4・5を盛り上げようという春馬ファン、いわゆる「春友」さんたちの意思が大きな取り組みとなっているのだ。
特に今年はコロナ禍が一段落したとあって、仙台の花火大会など、今年はかなり盛り上がった。4・5前後に全国から春友さんたちが仙台を訪れたようだ。
亡くなってから3年経ってもこういう動きはますます強固になり盛り上がっているように見える。もちろん少しずつ喪失感から回復している人も多く、「春友」人口は全体として減っているのだが、この動きを機にコミュニケーションを保つようになったコアな春友さんたちの「輪」は拡大し、絆も強くなっているように見える。ある意味で社会現象とも言える、この広がりがこの4・5ではどうだったのか、報告しよう。もともと月刊『創』(つくる)6月号で4・5特集を組むからと呼びかけたものだが、先にこのYahoo!ニュースでエッセンスをお伝えする。写真がきれいに見えるというネットの良さもあるのでご覧いただきたい。
『天外者』特別上映と五代友厚をめぐる報道
今年も4月5日をめぐって春友さんたちの様々な取り組みが行われた。春馬さんの最後の主演映画『天外者』の全国特別上映は277館で実施された。この上映館数はロードショー公開の作品でも大規模と言えるもので、すごいことである。
そのほか三浦春馬応援プロジェクトは今年も「CandleNight0405」をオンラインで実施したし、堀内圭三さんの「ほっこりカフェ」も京都のライブハウスに全国の春友さんが集まって「Birthday Night」を開催した。春馬さんの出身地・土浦での「バルーンリリース」&「生誕祭デコレーションと展示」や、仙台での「三浦春馬Birthday花火大会in仙台」など、それぞれすごい取り組みだ。
ちなみに前述した「三浦春馬応援プロジェクト」は下記をご覧いただきたい。
https://www.haruma-cheering.net/
その前にひとつ、大事なニュースを紹介しよう。東京では朝日新聞が4月12日に社会面で〈五代友厚、濡れ衣だった「汚点」 官有物払い下げ「無関係」、教科書修正〉という記事を大きく掲載した。関西では関西テレビが継続的に取り上げているようだが、これまで歴史教科書で政府と癒着して不正を行ったと記述されてきた五代友厚について、研究者らがそれは濡れ衣であることをつきとめ、この春から教科書が書き換えられたという報道だ。
歴史学的には重要なニュースだが、朝日新聞が社会面で大きな記事にするような一般的な事柄ではない気がする。それが大きなニュースになっているのは、ちょうど時期を同じくして五代友厚を描いた『天外者』が特別上映されるなど、春馬さんとの関わりで話題になっていることが報道側の頭の隅をよぎったのではないか。そんな気がしないでもない。
実際、この問題は、「ほっこりカフェ」の堀内さんも以前から力説してきたし、春友さんたちの間でも関心を呼んでいたことだ。もともと映画『天外者』自体、五代友厚プロジェクトなどの働きかけでスタートしたもので、五代友厚の名誉回復と映画上映は連動しているとも言える。
さて、春友さんたちの4・5報告を以下、掲載しよう。
最初は、「ほっこりカフェ」堀内さんらの取り組みだ。堀内さん自身と参加した洋子さんの報告の一部を紹介する。
「Birthday Night」とほっこりツアー
《三浦春馬さんの33回目の誕生日になる2023年4月5日は、今年も京都のライブハウス「ジョニーエンジェル」に全国からお越し頂き、今年で3回目の開催になる「Birthday Night」で、みんなで一緒に春馬さんのバースデーをお祝いさせて頂きました。
また午後8時からのライブ配信では、台湾在住の小絵さんとも電話で繋がり、台湾の春友さんとも一緒にお祝いさせて頂きました。
そして翌6日は「ほっこりツアー」として、春馬さんゆかりの、『天外者』ロケ地の同志社大学と本法寺、写真集『ふれる』のロケ地、大徳寺瑞峯院を訪ねました。
5日の夜はみんなで春馬さんの誕生日をお祝いして、翌日は春馬さんゆかりの地を訪ねるのが、これからも毎年の恒例イベントになりそうですが、改めて春馬さんという存在をご縁に知り合った皆さんと親交を深め、こんなに素敵な時間を過ごせるのも、全て春馬さんが繋いで下さったご縁のお陰なので、本当にその姿は見えなくても、いつも春友さん達を見守ってくれていることを強く感じました。(堀内圭三)》
「ほっこりカフェ」のイベントは5日と6日の2日間にわたったのだが、5日は春馬さんの出身地・土浦を訪れ、2日目から京都に合流した洋子さんの報告が下記だ。
《6日は朝食をおがわ珈琲で食べてゆっくりと集合場所の同志社大学ヘ。皆さん集合したあと、まるで先生のように引率してくださる堀内さん。ロケ地めぐりでは、春馬くんが英字新聞を読んでいた場所や、はるさんを見つけて階段を降りる場所などを教えてもらい回りました。若者がはしゃいでいるすぐ近くで、ある程度歳を重ねた私達も同じようにはしゃげる幸せを感じたりした。“推し”はいくつになっても大切!
次は歩きながら紫式部のお墓を案内してもらったり、お寺の桜などを見たり、本法寺見学のあとはレトロな喫茶店で食事。ロケ地巡りの道中は色々な方ともすぐにお話しできてよかった!
その後大徳寺瑞峯院で過ごす。春馬くんが10年ぐらい前に写真集『ふれる』で、抹茶を飲んだり着物を着て撮影した場所。写真集を見ながらこの顔が素敵!とか、このポーズがいい!とか、もうみんな乙女でした! その後、抹茶とお菓子をいただき門から出ようとしたら、でかけていた御住職さんが帰宅。大勢の私達にあったかい言葉をいっぱいかけてくださいました。
今日のロケ地巡りは、堀内さんの案内のもと、下見してくれた方や春友さん同士で大変そうな方の荷物を持って歩いてくださったり、春馬くんが差し入れしたらしい御稲荷さんを買いに行ってくれたりと、とても気持ちのいい行動があふれていました。きっと春馬くんもいたらそんなさり気ない優しいふるまいをするんだろうな〜と思えました。(いつまでも春馬くんのことが大好きな洋子より)》
「バルーンリリース」と「東京湾クルーズ」
次に紹介するのは春友さんとしてはおなじみの脇屋恵子さんの報告だ。「生誕祭デコレーションと展示」の写真は、この記事の冒頭に掲載した。
《春馬さんの33歳Birthday企画として
①4月1日「バルーンリリース」&「生誕祭デコレーションと展示」(土浦)と、
②4月4日の「東京湾クルーズ“HARUMA号“での誕生会」に参加しました。
バルーンリリース企画では、SNSで知り合った九州からご参加された春友さんと初めてお会いすることが出来、びっくり! またほっこりカフェファミリーからも声を掛けて頂き、二度びっくり! 台湾からの参加者もいらっしゃいました。
②4月4日の「東京湾クルーズ“HARUMA号”での誕生会」は、春馬さんが最後に居としていた芝浦のマンションも見えるクルーズでした。
クルーズ船のイベントでは東京湾上を飛ぶドローンからの撮影もありました!
ところで驚きの事実がありました! クルーズに参加された春友さんのお一人がキャプテン(船長さま)と当日、雑談したときにたまたま分かったのですが、このクルーズ船、今年で春馬さんと同じ33歳とのこと!! 参加者一同、この偶然に感動して涙、涙でした。(脇屋恵子)》
仙台では「三浦春馬Birthday花火大会」
今年の4・5の特徴は、仙台が盛り上がったことだ。これまでも春馬さんを追悼する花火大会は土浦などで行われてきたが、今年は5日に仙台でも実施された。春友さんたちがクラウドファンディングで費用を集めて実現したという。もともと仙台は、春馬さんの主演映画『アイネクライネナハトムジーク』の撮影現場が聖地巡礼の対象になっていた。
以下、杏さんからの報告を紹介する。
《仙台では、4月5日に“三浦春馬Birthday花火大会in仙台”が開催されました。この花火は、クラウドファンディングで、延べ470名の方の支援により行われたものです。
会場となったのは、東日本大震災の被災地宮城県の県庁所在地で、春馬さんが映画『アイネクライネナハトムジーク』の撮影で約1カ月滞在された、縁の地である仙台市の東六郷コミュニティセンター(この場所も津波の被害に遭った場所)でした。
当日は、映画のロケ地ともなった仙台駅から、春馬さんにちなんだ桜柄のバス2台で会場に向かい、現地参加者(南は沖縄から北は北海道まで全国各地から集まった春友さん達)およそ120名全員で記念撮影をした後、LEDライトを手にバースデーソングを歌って、「10、9、8、7、6、5、4、We、love、Haruma」のカウントダウンで、約150発の震災の鎮魂と春馬さんの誕生日を祝う意味がこめられた色鮮やかな花火が打ち上げられました。
中には打ち寄せる波の形、春馬さんは永遠を意味する無限大の形、桜の形などの花火もあり、打ち上がる度に、春馬さんを想う心のこもった花火に嬉しくなりました。
最後はローラレッドに染まる空をみんなで見上げ、想像していた以上の見事な花火に本当に感動致しましたし、何より春馬さんを想う皆様と一緒に(会場に来られない方には同時配信で)花火を観られたことで、参加させていただいて本当によかったと思えた、忘れられない夜となりました。
企画いただいた皆様、ご協力いただいた皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
このイベントに合わせ、プライベートで訪れられた堤焼乾馬窯さん、ハンバーグを召し上がったカープルさん、春馬さんの著書『日本製』で取りあげられた気仙沼のカネダイさんを巡るツアーや、映画のロケ地のウェスティンホテルでのアフタヌーンティーなども企画され、その他のロケ地や縁の地にも沢山の春友さん達がおいでになって、4月5日当日はもちろん、その前後を含む3日間は仙台が春友さん達で賑わっておりました。(杏)》
土浦の春馬さんの母校、真鍋小学校校庭の桜も
前出・洋子さんが「ほっこりツアー」参加の前日に土浦に行っていたことは前述したが、ここも春馬さんの出身地とあって、いまや春友さんたちの「聖地」だ。春馬さんの映画がいつでも見られる土浦セントラルシネマズ、春馬さんがサーフィンに通った鉾田の海、そして春馬さんの母校、真鍋小学校の桜などだ。
ここに掲げたのは、洋子さんの撮った「真鍋桜」の写真、そして土浦へ向かう前に東京の築地本願寺へ寄った時の写真だ。言うまでもなく築地本願寺は、春馬さんの遺骨が納骨されたところだ。
このほかにも各地で様々な「春活」が行われたようだ。「春友」さんたちの輪は次第に重なり、さらに広がっていると言える。ただ一方で、「土浦セントラルシネマズ」では、4・5など特別な日以外はさすがに観客が減っているようで、同映画館がネットで支援を呼びかける動きもあった。あの悲しい日から3年目に入り、いろいろな変化は訪れているわけだ。
ここに挙げた報告のほか、台湾の小絵さんからの報告や、いろいろな報告も寄せられたが、あまり長くならないようにここまでにしよう。『創』では、こうした春友さんの報告や投稿を毎号載せているほか、それらを半年ごとに書籍化もしている。このYahoo!ニュースでも随時、送っていただいたものは紹介していくので、ぜひ投稿をお願いしたい。