大型連休明けは生産性が低下する? GWが終わったら経営者が発するべきメッセージ
■ 連休明けは、仕事の生産性が下がる
ビジネスパーソンの半数近くが「10連休」となった、今年のゴールデンウイーク。比較的晴れの日が多かったこともあり、混雑した行楽地も多かったようです。この超大型連休を最大限にいかして満喫した方も多いことでしょう。
しかし、喜んでいる人ばかりではないはずです。私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタント。支援先のクライアント企業には、休み明けすぐにでもメッセージを送りたいと考えています。
それは、なぜか。
連休明けは、仕事の生産性が下がるからです。とくに今年は、10連休の会社も多くありますから、企業経営者はしっかり注意を払うべきです。
■ 8割が会社へ行きたくない?
アックスコンサルティングが今年のゴールデンウイーク前に実施した「連休明けの仕事」に関する調査(対象:20~60代)によると、『連休明けに会社に行きたくない、と思ったことがある』と答えた人は、なんと「80%」に達しています。
「行きたくない」ではなく「行きたくない、と思ったことがある」という回答ではありますが、それにしても高い数字です。
その理由ベスト3は、以下のとおり。
1位:「連休に出かけたりしたため疲れているから(約30%)」
2位:「早起きしなければならないから(約25%)」
3位:「仕事がたまっているから(約17.5%)」
「仕事で会いたくない人がいるから(約10%)」「通勤電車が嫌だから(約9%)」という回答もあり、経営者からしたら「たるんでる!」と言いたくなる理由のオンパレードです。
「ヤーキーズ・ドットソンの法則」をご存知ですか。人間は適度なストレスを感じているときが、一番パフォーマンスが高いと証明した法則です。過剰なストレスはもちろんいけませんが、過小なストレスも良くないということです。
したがって、適度に「引き締める」ことが重要です。そしてこのメッセージを発することができるのは、経営者しかいません。
■ 連休明けに経営者が発すべきメッセージとは?
それでは、連休明けに経営者はどのようなメッセージを発すればいいのでしょうか? 「気を引き締めていこう」「緊張感もって仕事にかかれ」といった心掛けもいいのですが、あいまいな精神論は過度なストレスを与えることもあります。
ですから、たとえば以下のような具体的な内容を盛り込んではいかがでしょうか。
● 休み中に受信したメールをまず見ない
● 集中できる時間をつくる(15分ほど)
● 連休前のことを思い出し、やるべきことをすべて書き出す
● それらのやるべきことを、いつまでにどう処理するのか、これから一週間のスケジュールに書き込む
これぐらい明確だと、メッセージを受けとめた社員たちも、すべきことがハッキリします。誰でもできる、ポイントを押さえたメッセージを考えたいですね。
休むときは休む。働くときは働く。メリハリのある働き方ができるかどうかは、経営者が発する言葉にかかっています。