韓国「K防疫」破綻! 過去最多の感染者で医療体制も崩壊危機!
韓国の11日の全国の新規感染者は前日(10日)の689人から261人増え、950人と、1月20日に初の感染者を確認して以来、過去最多となった。そのうち約半数にあたる462人はソウルの感染者である。
ソウルに隣接している京畿道(272人)と仁川(42人)を合わせると、776人。8割以上が首都圏に集中している。全国17の市・道(県)で感染者がゼロだったのは離島の済州島だけである。
韓国の感染者は1か月前の11月12日までは100人台で推移していた。しかし、翌13日から205人と増え始め、17日には313人、25日には583人に達していた。
感染拡大は止まらず、今月に入ると、6日に615人と600人台に跳ね上がるや9日からは3日連続で680人台に達していた。
特に深刻なのが首都・ソウルで、11月17日まではずっと二桁台で抑えられていたが、18日から三桁(100人台)となり、25日からは200人台に急増した。
ソウルの感染拡大は12月に入ってもブレーキがかからず、2日に262人、3日に295人、7日に300人、そして昨日は過去最多の362人と止まるところを知らない。
韓国の防疫対策本部では感染拡大の原因は教会や療養施設、軍部隊で大規模集団感染が発生したことや学園、飲食店、歌声教室などでクラスターが発生し、お一般家庭でも感染者が絶えないことにあると分析しているが、韓国は首都圏で防疫対策「社会的距離の確保」のレベルを上から2番目の第2.5段階に、首都圏以外の地域でも第2段階にそれぞれ引き上げている。
ソーシャルディスタンスの強化により、クラブなど遊興業、理容、美容室、スポーツジム、サウナ、スーパーマーケット、商店などは夜9時以降は営業が禁じられており、飲食店やカフェも夜9時以降はテイクアウト以外は営業ができない。
先月13日からは感染防止対策をより徹底させるため地下鉄駅やバス停などの交通機関の他にスポーツ施設、公演施設、学習塾からカフェ、レストラン、大型ショッピングモール、デパートではマスク着用が義務付けられている。違反すれば、10万ウォン(約9500円)が科せられる。利用者だけでなく、カフェやレストランなど経営者もこれに違反した場合、処罰され、罰金が科せられる。「初犯」は150万ウォン(約14万2千円)だが、「再犯」は倍(300万ウォン=約28万4千円)に跳ね上がる。
また、今月9日から若者が集まる学生街やソウル駅など約150の地域にウイルス検査を行う診療所を臨時で設置するなど防疫体制を強化しているが、今のところ効果が表れていない。
感染者の急増に伴い、重症者も増え、11日現在179人。日本同様に病床や医療スタッフ不足も懸念されている。
中央災害安全対策本部によると、現在重症患者がすぐに入院できる病床は全国52床、首都圏8床しかない。政府は国家指定の入院治療病床198床のうち、重症患者治療が可能な106床をコロナ専門病床に転換するなど年末までに全国121か所、首都圏84か所をさらに確保する計画だが、それまでの間、苦肉の策として輸送コンテナを病床に利用している有様だ。