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【宮城県 東松島市】JR陸前小野駅ホーム奥にある秘密 -隠れフォトスポット- [牛網地区]

Molly Chibaフリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

どこからともなく感じる気配。見られているようで周囲を見回しても人の姿はない。あちらこちらを見渡しながら歩くから、なんだか歩き格好も千鳥足。
宮城県東松島市の牛網地区にポツリと佇む「JR陸前小野(りくぜんおの)」駅のホーム奥には、謎の気配と視線を感じる場所がある。

駅は国道の目の前に建っているけれど、周りはとっても静か。それもそのはずで、周辺には田んぼや畑が多いから、夏に駅を訪れると緑色の草原のような「稲」に囲まれ、とっても美しい。

そんな自然に囲まれている駅だけど、ホームの一番奥まで歩いていくと、やっぱりどこからともなく・・・じっと誰かに見られている感覚になる。
『よおし、見つけてやろう』と、ゆっくりとステップを踏みながら四方八方に目を向ける。

▲ ※近距離のため近隣の民家にはモザイク処理をしています
▲ ※近距離のため近隣の民家にはモザイク処理をしています

だれだ?どこだ?と国道側の方向に視線を送ると、その先には・・・ハート型の窓からこちらを瞬きもせずに見つめている「おのくん」の姿。そう、ホーム奥の謎の気配や視線は、おのくんだったのだ。

「おのくん(本名:めんどくしぇ おのくん)」とは、2011年の東日本大震災をきっかけに、地域のお母さんたちが復興の願いを込めて、靴下を素材にして手作りで仕上げた「ソックスモンキー」。おのくんの実家とも呼ばれている「空の駅」がJR陸前小野駅のホーム向かい側に建っているので、そこの玄関口から大きなおのくんがこちらを覗いていたわけだ。(※空の駅は、おのくん販売場所)

駅からどこからへ出発する人、そして駅に降り立つ人。おのくんはハート型の窓から、毎日人々の行き交う姿をソッと眺めている。なんだかそれは地域の守り神のようでいて安心感があるし、そしてホームを見つめている愛らしい姿は、まるで隠れたフォトスポットでもある。

JR陸前小野駅のホーム一番奥は、おのくんの視線を独り占めできる、秘密の特等席だ。

名称:JR陸前小野(りくぜんおの)駅ホーム
住所:宮城県東松島市牛網上江戸原
補足情報:おのくんが気になった方は公式ホームページインスタグラムを覗いてみよう!

フリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

Molly Chiba|日本出身|2022年2月からフリーランスのライターとして独立。日本と英国を拠点に活動中。日本国内の地域ニュースやコラムのほかに、日・英のサッカーに関するコラムを『Football Tribe Japan』に執筆中。2024年8月の「地域クリエイターMVA(Most Valuable Article)」を受賞。珈琲と自然と動物が好きです。

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