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「細い攻めなんですけど、勝負しようかなと」藤井聡太王位(19)王位戦第3局終局後コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

藤井聡太王位「(昨年の棋聖戦第3局以来、久々の先手角換わりだったが)そうですね、角換わりは公式戦では久しぶりだったんですけど、そうしてみようかなと思っていました。(序盤、4筋に飛車を回る順は想定内?)そうですね、はい。(1日目、56手目)△3三角から△4六歩と動かれて・・・・そうですね、ちょっとこちらが、どの対応をするのか、難しいのかなと思っていました。(66手目、封じ手は△5四銀打で)封じ手の前後の局面はちょっと自信ないかなと思っていたので。良くしに来られるなら△3三桂とか△5八銀で動いてくる手になるのかなとは思っていました。(83手目▲3三馬に代え)▲2五馬と引くのでは、ちょっと馬のはたらきがわるくて自信がないような気がしたので。本譜ちょっと、なんというか、細い攻めなんですけど、勝負しようかなと思いました。(95手目▲8三銀と打ったあたりは)一応なんか、攻めとしてはつながる形になったので、こちらの玉が一応8八まで囲ってあるのが活きる展開になったのかなと思っていました。そのあと(107手目)▲5五金と打って角を取るのが速い攻めになるので、そのあたりでよくなったかと思いました。(一局の将棋を振り返って)4筋で駒交換したあと、組み方が非常に難しくて。ちょっと本譜(58手目)△4六歩で抑え込まれる形になってしまって、そのあたりは自信がなかったんですけど。(83手目)▲3三馬切っていったあたり・・・馬切っていってそのあと(▲3三銀から▲2四銀成と)金を取り返す形になったので、除々に攻めがつながってきた気がしました。(王位戦第4局に向けて)王位戦に関しては少し、第4局まで間(ま)が空くので、その間(かん)にしっかり準備をして臨めればと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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