福岡県知事選 告示前情勢 現職・小川氏が安定 麻生氏支援の武内氏は苦戦=JX通信社情勢調査

麻生氏が支援する武内氏は、自民党の推薦を得ながら自民党支持層に浸透しきれていない(写真:松尾/アフロ)

まもなく前半戦が始まる統一地方選挙。この中で行われる福岡県知事選挙は、現職の小川洋知事に対して麻生太郎副総理が支援する武内和久氏と共産党が推薦する篠田清氏が挑む、保守分裂の構図となっている。報道ベンチャーのJX通信社では、16・17日の両日、福岡県内の18歳以上の有権者を対象とした電話世論調査を行い、定性的な情報も加味して情勢を探った。調査の概要や実施方法は、本稿末尾の記載の通りだ。

現職・小川氏に幅広い支持 麻生氏支援の武内氏は苦戦

福岡県知事選の告示前情勢は、無所属で出馬する現職の小川洋知事が幅広い支持を集めて安定する一方、自民党が推薦する武内和久氏が苦戦する展開となっている。なお、3割以上の有権者が態度を決めておらず、情勢は流動的だ。

小川氏は自民党支持層の約5割、公明党支持層の約8割、立憲民主党支持層の8割弱から支持を集めているほか「支持する政党はない」とする、いわゆる無党派層からも5割の支持を得ている。一方、武内氏は推薦を受けた自民党支持層からの支持が2割強にとどまるほか、無党派層からの支持が1割弱と小川氏に対して苦戦している。自民党は麻生太郎副総理の強い後押しの結果武内氏を推薦したと報じられているが、それに反発して小川氏支援に回った同党所属の国会議員や地方議員が多く、事実上の分裂選挙になっている。自民党支持層の動向は、そうした事情を反映したものになっていると言えそうだ。

篠田氏は推薦を受ける共産党の支持層をまとめきれていない。

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小川知事の県政「評価する」74%

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小川氏の2期8年の県政への評価についても聞いた。この結果「高く評価する」「どちらかと言えば評価する」とした人は合わせて73.5%に上り、「どちらかと言えば評価しない」「全く評価しない」とした人の合計10.7%を大きく上回った。武内氏は小川県政を否定的に評価する層の多くに支持されているものの、小川県政自体への批判が有権者に浸透していない状況だ。

また、投票にあたって重視する点を聞いたところ「経済や景気、雇用」が34.0%、「医療や福祉」が28.1%で大きく、「教育や子育て」が11.4%、「候補者の人柄」が11.1%などと続いた。これらの点全てで小川氏の支持が大きく、新人2人は浸透しきれていない。保守分裂選挙である以上に、明確な争点がないままの「現職の信任投票」と化していると言えそうだ。

調査の概要:16日(土曜日)と17日(日曜日)の2日間、無作為に発生させた電話番号に架電するRDD方式で、福岡県内の18歳以上の有権者を対象に調査した。有効回答は1003件だった。