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絶対に「上司にしてはいけない人」の口ぐせとは?

横山信弘経営コラムニスト
(ChatGPT DALL-E 3 にて筆者作成)

上司は部下育成という重要な仕事がある。そして昨今は多様性の時代だから、多様化する考え方、価値観に合わせながら部下を成長させていかなければならない。

ところが、それがまるでできない上司がいる。成長させるどころか、部下の意欲を削ぎ、自信を失わせる上司も多い。そんな絶対に「上司にしてはいけない人」とはどんな特徴を持っているのか?

答えは、「洞察力が足りない人」だ。

洞察とは、ある物事を観察し、本質を見抜くことだ。その力が決定的に足りない。だから多様化している現代に、その力のなさが露呈されるのである。

そういった洞察力の足りない上司は、こんなことをしょっちゅう口にする。

「最近の若い人は何を考えているかわからん」

天気予報で考えたらわかりやすい。気象予報士になるには、洞察力を磨かなければならないと言われている。そうでないと天気図などを見て、今日や今週の天気を推察することはできないのだ。

そんな気象予報士が最近の天気について、

「昔と違って最近の天気はようわからん」

と言ったらどうだろう? 誰もが「プロ失格」と受け止めるはずだ。昔と違ったらわからなくなる、という言い分は通らない。

だから上司は感度を上げ、常に洞察力を鍛えるようにすべきだ。

この洞察力を養うために有効な手法として、私は渋沢栄一の「視観察」をおススメする。「視観察」とは、渋沢栄一の著書『論語と算盤』に書かれている人間観察法だ。まずは「視観察」それぞれの意味を簡単に解説していく。

・視 → その人の外見や行動を見ること
・観 → その人の行動の動機を見ること
・察 → その人が何に対して喜び、満足を得るかを見ること

とくに「察」を意識して部下と接するべきだ。多様性の時代に、

「最近の若い人は……」

といった画一的な先入観を持っていると、「感度が鈍い人」「思い込みが激しい人」とレッテルを貼られることだろう。

<参考記事>

頭がいい人の「交渉力」3つの能力・3つの手順・3つのタイプ

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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