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もう失敗しない! 簡単に「PDCA」をまわす3つのコツ

横山信弘経営コラムニスト
PDCAは知っているけれど……(写真:アフロ)

PDCAを失敗させる理由とは?

私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントです。目標を絶対達成させるわけですから、当然、現場では大きなものから小さなものまで、いろいろなプロジェクト、タスクのPDCAサイクルを細かくまわしています。

しかし、残念ながらPDCAサイクルをまわせない人がとても多いのが現実です。

「PDCAを意識しながら、やっていこう」

などと部長や課長は言っているだけ。組織のマネジャーの大半が、どうやったらPDCAサイクルをまわせばいいかをわかっていません。PDCAサイクルがまわっているかどうかの「検証」さえできないのです。

PDCAが失敗するのは、たった一つです。それは難しく考えすぎるから。だいたいPDCAを失敗させる人は、講釈が多い。

「横山さん、PDCAって、Plan→ Do → Check → Actって言うけど、私はActじゃなくて、Adjustだと思ってるんだよね」

とか

「PDCAで足りないのはObserve。観察が足りないと聞いた。このステップを加えないから、PDCAサイクルがまわらない」

とか、いろいろなことを言う人がいます。しかし、そんなことはどうでもいい、と私は言いたい。基本は「守破離」。基本の型を守って、それを習慣にし、自分のものにしたら、その型を破って、離れていけばいいのです。まずは基本を押さえましょう。

(写真:アフロ)
(写真:アフロ)

PDCAを習慣化する3つのコツ

PDCAサイクルをまわすことができないのは、CとかAの解釈が間違っていたからだ、とか。重要なステップが欠けていたからだ、とか。そういうこと考える前に、まず基本のPDCAサイクルをまわす習慣を身につけましょう。

ランニングと違って、突然走りだしてもケガをすることはありません。まずは成果が出るかどうか気にせず「PDCA習慣」を身につけることからはじめます。

初心者のための「PDCA」 慣れるまでは「回転数」を意識しろで書いたとおり、まずは組織でやる前に、個人で慣れておくこと。バッティングセンターでしっかり練習をしてから、チームの練習に合流するのと同じ。個人でできないのに、組織やチームでできるはずがないのですから。

そこで重要なことは、成果を気にしなくてもいいような、個人的な目標に焦点をあわせることです。まずは慣れることが目的ですから、「朝5時には起きる」「毎朝ToDoリストを見直す」「毎日上司に報連相する」「毎日水を2リットル以上飲む」……など、ルーティン化したい事柄がいいでしょう。

意識するのは、ルーティン化するまでの回転数。意識しなくてもできるようになることを目標にするわけですから、繰り返し実践し、できるようになるためには、どんな仕組みを作ったらいいか? 何を改善すれば自分は意識するようになるのか? 自問自答し、とにかくPDCAサイクルを回転させることだけを意識します。

まとめると、PDCAサイクルをますコツは3つです。

1.まず個人でやってみる

2.成果ではなく習慣化を目標にする

3.回転数だけを意識する

ビジネスでPDCAサイクルをうまくまわせない人は、プライベートなことでさえPDCAをうまく活用できていません。実行力がないから、頭でっかちに考え、「PDCAではなく、DCAPなのでは?」「GをつけてGPDCAがいいらしい」などと講釈ばかり口にします。PDCAの基本は、まずはやってみること、まずは習慣化させることです。ぜひラクな気持ちでPDCAを自分のものにしましょう。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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