発表! ムダな「会議資料」ランキングベスト3!

会議を効率的に進めるためには、正しい会議資料が不可欠(写真:アフロ)

資料作りが目的となっていないか?

私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントです。発表! 「無駄会議」ランキングベスト3!で記したとおり、事業目標を達成できない企業ほど、ムダな会議が多いことを知っています。そして、同様にムダな「会議資料」が多いことも。

大企業であろうが、中小企業であろうが、個人で事業をしているフリーランスでさえも、「働き方改革」という表現を日常的に使うようになった現在、ムダな会議も資料も、できるかぎりゼロにしなければなりません。しかし、私どもコンサルタントが企業の現場に入っていくと、出るわ出るわ、つくっても意味のないムダな会議資料が……。

ムダな会議資料に共通で見られる特徴は「手段の目的化」。作成者が「資料をつくること」を目的としてつくっており、マネジメントサイクルを正しくまわすためのコミュニケーションツール、という目的を忘れてしまっているケースがほとんどです。

「達人」「プロフェッショナル」と呼ばれる人は、決してムダな動きをしません。プロのサッカー選手は、カッコ良く走ることを目的としてゴールに向かうでしょうか。いっさいのムダを省いた動きでボールにタッチし、相手をかわしてゴールを決めようとするでしょう。

同じように、マネジメントは常にシンプルであるべきです。その会議資料は何の目的でつくるのか? 作成者は常に自問自答を繰り返す必要があります。

(写真:アフロ)
(写真:アフロ)

ムダな「会議資料」ランキングベスト3

それでは、どんな会議資料がムダなのでしょうか? 2011年に会議地獄に明け暮れる中間管理職を救おうと、著書「脱会議」を出版し、それ以降も「会議の進め方」研修を繰り返してきた私が独断で発表します。

1位:言い訳だけが書かれてある会議資料

2位:過去の報告だけが書かれてある会議資料

3位:自己満足だけでつくられた複雑な会議資料

「言い訳だけが書かれてある会議資料」を見せられた人は、「いい加減にしてくれ」と言いたくなるでしょう。「過去の報告だけが書かれてある会議資料」を手にした人は「それで、これからどうするの?」問いたくなるはずです。「自己満足だけでつくられた複雑な会議資料」については、「何がどういう意味なのか、さっぱりわからん」とつぶやくことでしょう。

それでは、ひとつひとつを解説していきます。

言い訳だけが書かれてある会議資料

何らかの主張をする場合は、正しい論拠が必要です。そして論拠は「意見」ではなく「事実」でなければなりません。

客観的データにもとづく事実が書かれていない会議資料には、説得力がない。そして、それらのデータが示す「事実」と、「主張」が相互に関係していることを、正しい「知識」で示すことが重要です。

たとえば、

「営業の月間訪問件数が平均50件しかありません。しかも、新規開拓先への接触回数は、平均して1.5回。これでは、少なすぎます。新規開拓先への接触は最低5回はしてもらいたいので、月間の訪問件数も3倍の150回以上には増やしてもらいたい」

と……。

「接触が少なすぎる」と主張するのは、知らない相手と関係を構築するには「単純接触効果」が有効である、という知識があるからです。この知識がないと、「何度会っても、ムダだ」という反対の主張をするようになります。

「言い訳」ばかりを資料に書く人は、まず大前提として「知識」が足りないことに起因していることが多いのです。どうすれば効率よく問題が解決するのか、マネジメントサイクルを正しくまわすにはどうすればいいのか、最低限の知識を身につけるべきです。

(写真:アフロ)
(写真:アフロ)

過去の報告だけが書かれてある会議資料

発表! 「無駄会議」ランキングベスト3!で書いたとおり、「無駄会議」ナンバー1は「報告だけの会議」です。したがって、報告しか書かれていない資料がムダであることは間違いありません。過去のことばかりを会議中に共有しても、気持ちが後ろ向きになるばかり。

前向きになるためには、今後どうしたらいいのか。いま抱えている課題をどうすれば解決するのか。それらのアイデアと計画が記された会議資料が必要です。

自己満足だけでつくられた複雑な会議資料

ビジネスの現場で使い古された言葉――「相手に立場にたって考えよ」は、会議資料をつくるときも、参考になる格言です。

資料の名称も書かれていなかったり、作成者にしかわからない言葉、項目、レイアウト……などが目立つ会議資料は、とても醜い。マネジメントはシンプルでなくてはならない。したがって、会議資料も当然のことながらシンプルで見やすくなければいけないのです。

現場にいると、立体的なグラフ、カラフルな図表など、過剰に装飾された会議資料をたまに目にします。いったい誰のための、何のための資料なのか。理解不能の会議資料も見つけるときがあります。

会議の生産性を上げるために、正しい資料は欠かせません。会議資料は、マネジメントサイクルを効果効率的にまわすための、重要なコミュニケーションツールだからです。はじめて見る人でも、だいたい理解できるシンプルな会議資料をつくることを心掛けましょう。