五輪新エンブレム募集スタート! 「ジャパニーズドリーム」も夢ではない?
ある意味、アメリカンドリームならぬ――「ジャパニーズドリーム」を体現できるデザイナーが登場する予感です。まさに「一攫千金」か。2020年東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は大会公式エンブレムのデザイン募集を再スタートさせます。それが11月24日の正午から。(〆切は12月7日)
旧エンブレムは佐野研二郎氏の合意のもと、すでに取り下げられています。ベルギー劇場ロゴの「パクリ疑惑」のみならず、佐野氏の別作品の模倣が発覚したせいもあり、騒動が収まらなかったことが要因です。しかし、多くの人がそれ以上に疑問視しているのがエンブレムの選考過程。選考の透明性が疑われ、そのせいもあって今回の新エンブレムの選考はひときわ「開かれた選考」をアピールしています。
審査委員19名の中には、王貞治さんや杉山愛さん等、異分野の方々も含まれています。過去の受賞履歴や実績、権威、影響度……などもとらわれないとしたら、若手デザイナーにはビッグチャンスです。これだけ大きな騒動があっただけに、東京五輪の新エンブレムは否応なく注目されることでしょう。見事採用されたら、そのデザイナーが得る「社会的証明パワー」は極大化します。本人のパーソナルブランドは飛躍的にアップするでしょう。まさに「ジャパニーズドリーム」。
中堅デザイナーでも平均年収は400万未満。労働時間も長く、やりたい仕事(自分がデザインしたい分野の仕事)もさせてもらえないことが多い、夢や浪漫がありそうで、意外とそうではない、厳しい職業でもあります。
応募要項のダウンロード件数はすでに「6万」を超えているとのこと。新エンブレムが決定する来春には、「ジャパニーズドリーム」を手にしている新たなスターデザイナーが誕生していることでしょう。