「逆説の一攫千金」のお話 ~ 一攫千金は狙えるのか?

「一攫千金」とは、ひとつかみで大金を得る、のたとえです。「拾った壺を質屋に入れたら800万円と鑑定された」とか「海岸でクジラのフンを拾って1600万円を獲得した」とか。こういうのが一攫千金です。

私は経営コンサルタントですから、何事も「再現性」を考えます。「偶然性」に頼った手法をお勧めするわけいにはいきません。今回のテーマは、「一攫千金は狙えるのか?」です。

結論からすると、一度に大金を手に入れるには「偶然」に頼るしかありません。サハラ砂漠で隕石を拾って総額7億円を手に入れたとか、そういうことを計画したくなる気持ちはわからないでもないですが、狙ってできることではないのです。

「狙う」というのは、「狙いを定める」と言うように、何らかの情報に基づいた仮説を立てることを言います。しかし正しい仮説立案には、客観的なデータに基づくストック情報が必要なのに、「一攫千金」を得るためのストック情報など、世の中に存在するはずがありません。もしもあったとしても、それを手に入れるまでのプロセスが非常に大変で、「ひとつかみで大金」という一攫千金の概念が崩れてしまいます。

中には拡大解釈をし、「IT企業を立ち上げて大儲けし、一攫千金」とか「アパート経営で、一攫千金」などという表現もありますが、これだと大金を掴むまでのプロセスが長すぎルため、単なるビジネスの成功物語となってしまいます。「一攫千金」という表現は大げさかもしれません。したがって「一攫千金」を満たす定義は、

■ 大金を手にするまでのプロセスが極めて短く、苦労もしない

■ 偶然性に期待する

この2つです。

金を掘り当てたり、埋蔵金を発掘したりするのも、狙ってやっていると、お金のみならず、時間や労力といった多くのコストがかかります。3大コストをかけて大金を得ようと努力するなら、「逆説の成功法則」~ これまでの成功法則では成功できなかった人たちへに書いた、正統派の成功法則・成功哲学に則ったほうが、結局のところ「生涯手にする財産」は最大化することでしょう。

普通の人が身近な方法で「一攫千金」を狙うなら、やはり賭博・ギャンブルです。おススメするなら富くじ(宝くじ系)でしょうか。なぜなら、競馬、競輪、パチンコといったギャンブルは狙うこともできるし、当たるときもあるからです。その点、富くじは抽選によって賞金を得る賭博ですから、狙うこともできませんし、まず当たりません。ギャンブルと異なり、「常習性」が極めて低くなります。まさに夢を買う、という感じでしょうか。

「ドリームジャンボ宝くじで5億円を当てちゃった!」

「totoBIGで6億円当選してしまった!」

というのが、一番身近で、ひょっとしたら現実になるかもしれない「一攫千金」なのだと思います。

最後に、大金を得ることと幸せになることは別の話である、ということを書きたいと思います。特に、大金を得るまでのプロセスが短くなれなるほど「幸福感」を味わう時間も減ります。これはとても重要な意味合いを持っていると私は考えています。

現在という「点」と、大金を得るまでの「点」とを結び、ひとつの「線」を作ります。その「線」の存在が幸せの証です。大金を得るまでの時間が長ければ長いほど、その分「線」は長く引かれるため、「幸せ」の状態もまた長く続いていきます。

無理そうだと思える目標を達成するプロセスにおいて、神経伝達物質「ドーパミン」が分泌されます。幸福物質である「ドーパミン」が出続ける「線」を追いかければ、「幸せの線」はどう再現されるのかはわかります。

ゲームも一瞬にしてクリアできたら楽しいと感じないでしょう。試行錯誤を繰り返し、苦労してステージアップするから面白いのです。先述した「ドーパミン」が分泌するからです。

宝くじを当てた人の8割が、生まれ変わったら「宝くじの当たらない人生」を選択したい、と答えています。一瞬にして、簡単に成功や大金を手にした人は、あまり幸福になれないことも頭に入れて「一攫千金」を夢見たほうが良いのかもしれません。