「ムシャクシャ」したときに、捨ててはならない3つのこと
何かがきっかけで気分を害したとき、腹を立てたときは「ムシャクシャ」するものです。フラストレーションがたまると、衝動的な発言や行動が無意識に出たりします。それではムシャクシャするときに、多くの人がやりがちなことは何でしょうか? 私は「資産の浪費」だと考えます。大切な資産を無駄遣いしてしまうのです。
人にとっての資産は3種類あり、「自分資産」「関係資産」「金融資産」と呼びます。3つとも、これまでの歴史の中で積み上げてきた大切な資産です。
●「自分資産」……「健康」「知識」「良い習慣」など、個人が身につけている資産
●「関係資産」……「家族」「友人」「同僚」「お客様」などとの信頼関係の資産
●「金融資産」……「現金」「株券」「不動産」などの財務的な資産
すべて投資に見立てて考えられるものです。「自分資産」は、学習や運動、食事への気配りなど、定期的な自己投資によって蓄えられた資産と言えます。「関係資産」は、人から信頼される正しい行為を続けることによって蓄積される資産です。人間関係を良好に保つために、とても重要な資産です。「金融資産」は説明不要でしょうから割愛します。
これらの3つの資産は、何かを1回、2回するだけで手に入るものではありません。お金を出すことで得られるものでもありません。長い期間、コツコツ貯めてきた資産です。掛け替えのないものであり、まさに「お金には代えられない」ものです。しかし「ムシャクシャ」して自暴自棄になり、これら3つの資産を浪費してしまうことがあります。
たとえば「やけ酒」「やけ食い」「夜更かし」などは、大切な健康という「自分資産」を無駄使いしています。友人や家族に「八つ当たり」したり、愚痴や不満をぶちまけてばかりいると、信頼という名の「関係資産」が徐々に減っていきます。気分転換にショッピングもいいですが「散財」し過ぎると、当然のことながら大切な「金融資産」が目減りしていきます。
「ムシャクシャ」しているときは感情のコントロールができづらいと思います。しかし前述した3種類の資産を頭に入れておき、これら大切な資産を捨てるような行為だけはしないことをお勧めします。あとで我に返ったとき、「取り返しのつかないことをした」と自己嫌悪に陥ってしまったら、さらに「ムシャクシャ」することになるからです。