人から「軽く扱われない」行動のあり方とは?
人から「軽く扱われる」と、イラッとするもの
私は怒りやイライラの感情をコントロールする「アンガーマネジメント」の認定ファシリテーターです。そのため、人が怒りやイライラを覚える際、共通するポイントを知っています。それは他人から「バカにされる」「関心を寄せられない」「なめられている」といった点です。要するに「軽く扱われている」と感じると「イラッ」としてしまうものです。
他人から軽く扱われないための方法としては、いろいろな書籍で紹介されていますが、心がけや精神論が多く、すぐにできることは少ないと言えます。「意識」ではなく「行動」によって軽く扱われない方法を知りたいですよね。再現性があるほうが、いろいろとテストできるからです。
脳は「刺激―反応モデル」
その方法をお伝えする前に、脳の構造について軽く記します。
脳は「刺激―反応モデル」です。外部から刺激を受けて体が反応します。そしてその反応を脳が知覚してから感情が湧き上がってきます。そしてその感情が表情や姿勢、言葉を作り出していくのです。このプロセスはとても重要です。気を付けるべきは、どのように「体が反応するか?」なのです。感情が先ではないということです。ましてや表情や姿勢を意識しても、どうにも変えられるものではありません。
つまり、何らかの外部の刺激を受けて「体が反応する」以前に、別の刺激を受けた場合、いちいち妙な感情に振り回されることはありません。
実のところ、他人に軽く扱われる人は、その「表情」「態度」といった「非言語データ」に問題があります。オドオドしたり、ビクビクしたりする自信のなさそうな表情や態度をしていると、軽く見られたり、なめられたりするものです。
ですから前述したとおり、何らかの外部の刺激を受けて「体が反応する」前に、別の刺激を受けるといった場合、いちいち妙な感情に振り回されることはなく、自分の感情が表情や態度といったものに影響を与えることはないのです。
「嵐」の二宮和也さんも意識する「現状維持バイアス」
それでは、具体的にどうすればいいのか?
簡単です。他人から軽く扱われないためには「多忙」にすればよいのです。つまり忙しくする、ということです。ここで勘違いしてはいけません。労働時間や作業時間を長くすることが「多忙」ではありません。反対に、短い時間の中にタスクを詰め込むのです。そうすることで作業密度が極端に高まります。いちいち感情に振り回されることはなくなります。
短い時間の中にタスク、作業を詰め込むことで、先送りをする習慣も改善されていきます。何をさせても速い、仕事にスピード感がある人が、軽く扱われることなどありません。他人にいいように動かされるのは嫌だ、ともし思われるのなら、まだまだ「暇」だと受け止めましょう。もっと「多忙」にするのです。
人は行動を変えようとした際、現状を現状のまま維持したいという心理欲求「現状維持バイアス」がかかります。「現状維持バイアス」という言葉は、「嵐」の二宮和也さんが「嵐のワクワク学校」の中で紹介した、ということもあり認知度がグンと上がりました。
行動のスピードと量は、人のスキルや能力に関係なく変えられるものです。ぜひ「現状維持バイアス」をはずして、「多忙」にしましょう。作業密度を高めることで、感情に振り回されることなくなり、他人から軽く扱われることも少なくなるはずです。
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