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「謙虚さ」とは何か? ……ロジカルに「謙虚さ」を考えてみる

横山信弘経営コラムニスト

「謙虚になれ」と言われても……

4月になって、半月以上が経過しました。

社会人になって新しい人生をスタートさせた人、社内で異動があり、新しい職場で仕事を開始した人、いろいろな人がいると思います。

「節目」を向かえ、「心機一転、今年度はやるぞ!」と気持ちを新たにしている人も多いことでしょう。

しかし月日が経つと、そういった気持ちが萎えてくることもあります。

2ヶ月、3ヶ月と経過し、「もっと違う仕事がしたかった」「頑張ってるのに、あまり評価されない」という感情が芽生え、やる気が失われてくるときがあるものです。

そういうときは「謙虚さ」を持つべきだと私は考えます。

しかし「謙虚になれ」と言われても抽象的ですし、どちらかというと精神論ですので、どう解釈すべきかよくわからない人もいることでしょう。

そこで「謙虚さ」とは何か? を私なりに解説したいと思います。

「謙虚さ」とは?

「謙虚さ」とは、――自分の「あるべき姿」と「現状」とのギャップを正しく認識すること――。

謙虚さに欠けている人は、

* 自分がどうあるべきかを知らないか、

* 自分の現状を正しく認識していないか、

のどちらか、もしくはその両方ではないかと思います。

「謙虚になれ」と誰かに言われても、このどちらかを間違って認識していたら、正しく謙虚にはなれないものです。

定量的な指標があれば、「あるべき姿」と「現状」との両方を数値で表現することで、いま自分に何ができていて、何ができていないかを客観的に認識できます。

しかし、数値的な指標がないならば、周囲の人(上司など)に質問・確認してみるのもいいですし、別の職場で働いている人、同世代で頑張っている人とのネットワークを作ることもよいでしょう。

同じ組織にずっといると、「これぐらいでいいよね」「これぐらいが常識?」みたいな勘違いをしてしまいますから。

徐々に客観的な視点が身についていくことで、正しい「謙虚さ」をもてるようになると考えます。

「謙虚になる」ことの勘違い

ところで「謙虚さ」の話をすると、勘違いをする人がいます。

「謙虚になる」ことと、自分を「卑下する」こととを同類と受け止めてはいけません。

自分を過小評価する必要はないのです。

「あるべき姿」と「現状」を正しく把握し、順調に「あるべき姿」へと近づいているのであれば、それを謙虚に受け止め、自信を持てばよいでしょう。

過剰に「自分はダメだ」「何もかもうまくできない」などとへりくだっていると、劣等感ばかりが募っていきますから。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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