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DAZN「ドコモ版も値上げ」 でも駆け込みの救済措置あり

山口健太ITジャーナリスト
DAZN for docomo(Webサイトより、筆者撮影)

スポーツ専門の動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)」は2月22日から値上げされますが、その前日になってドコモ版「DAZN for docomo」も値上げを発表。しかし既存契約や4月17日までの新規申し込みなら価格が据え置きとなっており、注目を集めています。

DAZNの月額料金は2016年のサービス開始当初から税別1750円だったのに対し、2017年開始のドコモ版「DAZN for docomo」は、当初ドコモユーザー向けに税別980円で提供。その後、2020年10月1日以降の契約分は税別1750円(税込1925円)に改定しています。

DAZN for docomoというサービス名からはドコモユーザー専用という印象を受けるものの、dアカウントがあれば回線に関係なく契約できます。実質的には誰でも契約できるサービスといってよいでしょう。

そして2022年1月25日、DAZN本体は月額料金を税込3000円(月間プランの場合)に値上げすることを発表。この時点でドコモは「DAZN for docomoの提供価格変更について、ドコモとして現時点で決まった事実はございません」との回答にとどめていました。

DAZN本体の値上げは2月22日以降の契約に適用されますが、その前日である2月21日、ドコモ版もDAZNの標準価格に合わせる形で税込3000円への値上げを発表しました。

注目は既存ユーザーの扱いです。ドコモによれば「2022年4月17日(日曜)までにご契約されたお客さまは、引き続きご契約時の月額料金(1,925円(税込)または1,078円(税込))でご利用いただけます」と、料金は据え置きになりました。

追記:

2022年4月14日、NTTドコモは税込1078円で使っている既存ユーザーについても、7月1日から1925円に改定することを発表しました。

報道発表資料 : 「DAZN for docomo」のご利用料金改定について | お知らせ | NTTドコモ

7日間のパックで契約できるpovo2.0も選択肢になるかもしれません。

また、「今後新たにご契約いただくお客さまのご利用料金を2022年4月18日(月曜)から改定いたします」とのことから、4月17日までに駆け込みで契約した新規ユーザーも月額1925円のまま使い続けられることになります。

DAZN本体の値上げにより、ドコモ版も値上げされるのはやむを得ないところですが、ある種の救済措置が設けられたのは注目といえるでしょう。

「もうやめられない」との声も

他の選択肢として、KDDIは2月22日から「使い放題MAX 5G/4G DAZNパック」の提供を開始。実質1100円の追加料金でDAZNを楽しめるプランとなっています。全部入りの「使い放題MAX 5G ALL STARパック」は追加料金なしでDAZNに対応。povo2.0には7日間で税込760円の「DAZN使い放題パック」があります。

いまDAZN for docomoを契約しているユーザーからは、SNS上で「もうやめられない」との声がいくつか上がっているようです。いったんやめて4月18日以降に再契約する場合は、月額3000円になってしまうからです。

2月22日以降はDAZN本体の年間プラン(一括払い)も税込2万7000円に値上げされます。これからDAZNの契約を考えている人は4月17日までにドコモ版を契約すべきか、悩ましいところでしょう。

ITジャーナリスト

(やまぐち けんた)1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。

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