ルイ・ヴィトンからスマートウォッチの新モデルが1月14日に発売されます。その価格は約43万円から。一般的には2〜3万円台のモデルも少なくない中で、いったい何が違うのでしょうか。

ルイ・ヴィトンのスマートウォッチ「タンブール ホライゾン」は、2017年に最初のモデルが登場。2019年の第2世代モデルを経て、今回登場したのが第3世代「タンブール ホライゾン ライト・アップ」です。

CES 2018の会場に展示されていた第1世代モデル(筆者撮影)
CES 2018の会場に展示されていた第1世代モデル(筆者撮影)

ケースのデザインはルイ・ヴィトンの機械式時計「タンブール」をモチーフにしており、第3世代モデルではエッジ部分に「モノグラム」を配置。24個のLEDライトで照らす「ライト・アップ」が印象的です。

エッジ部分に「モノグラム」を配置(ルイ・ヴィトン提供画像)
エッジ部分に「モノグラム」を配置(ルイ・ヴィトン提供画像)

そして新モデル最大の特徴といえるのが「カスタムデザインした新たなOS」です。ルイ・ヴィトン ジャパンによれば、第2世代までの「Wear OS」から、新しい独自OSに切り替えたとしています。

カスタマイズについては、Google Playストアからアプリのインストールに代わって、ルイ・ヴィトンが独自に機能を作り込んでいるとのこと。具体的には、その日の予定や天気情報を表示する「My Day」、タイマーやアラーム、音楽のコントロール機能、旅行に便利な「My Travel」といった機能を搭載しています。

特にトラベル機能としては、飛行機の搭乗券やホテルの予約状況、30都市の「シティ・ガイド」に対応するなど、前モデル同様に注力しているようです。ルイ・ヴィトンはもともと旅行用トランクから始まったブランドということもあり、時計についても旅行に便利であることを意識しているようです。

スマホとの連携機能としてはiOS、Androidに加え、ファーウェイのHarmony OSにも対応。さらにアップルのエコシステム以外では初めて、iPhoneとつながることをアップルが保証するMFi(Made for iPhone)認証を取得したとしています。

iPhoneとの組み合わせではApple Watchが定番とはいえ、最初期にあった18Kゴールドモデルの投入は途絶えており、20万円を超える価格帯ではアップル不在の状態が続いています。iPhoneを使いつつも、他の人とは違うスマートウォッチを持ちたい層に魅力のある提案といえるでしょう。

ウォッチからの非接触型決済としては「Alipay」への対応をうたっており、中国市場を意識していることがうかがえます。ルイ・ヴィトン ジャパンによれば日本で人気のある決済サービスには対応していないとのことなので、この点は今後の対応を期待したいところです。

他にもルイ・ヴィトンはコネクテッド製品として、MFi認証対応の「ホライゾン ライト・アップ スピーカー」とスマホアプリ「Louis Vuitton Connect」を展開しており、第3世代のスマートウォッチがここに加わっています。今後のコネクテッド製品の展開にも注目です。

Louis Vuitton Connectアプリ(App Storeより)
Louis Vuitton Connectアプリ(App Storeより)

価格は約43万円から。ターゲットは?

価格はケースの仕上げによって税込み43万4500円または52万2500円から(ストラップによっても異なる)。スマートウォッチとしては非常に高価とはいえ、ルイ・ヴィトンの機械式時計と大きく変わらない水準となっています。

タンブール ホライゾン ライト・アップ(ルイ・ヴィトン提供画像)
タンブール ホライゾン ライト・アップ(ルイ・ヴィトン提供画像)

これに近い価格帯では、タグ・ホイヤー「コネクテッド」が20万円台、ウブロ「ビッグ・バン e」が60万円台と個性的なモデルがあるものの、いずれもWear OSを搭載しており、ルイ・ヴィトンの第3世代モデルは独自OSという違いがあります。

ターゲットについては、「いつもご愛顧いただいているお客様に加えて、普通のコネクテッド製品ではないことに価値を見出していただける方にも興味を持っていただければ」(ルイ・ヴィトン ジャパン広報)と、新たなユーザー層の取り込みにも期待しているようです。

一般に、価格帯の高いブランドはハードルも高くなりがちですが、若い世代に興味を持ってもらうためにさまざまな工夫を重ねています。その中でコネクテッド製品は、ブランドの伝統的な価値を受け継ぎつつ、テクノロジーに興味のある若い世代に訴求する役割を担っているといえそうです。