ラスベガスで開催中の「CES 2022」に合わせて、デルがノートPCの新製品を発表しました。その中でも「XPS 13 Plus」では、タッチパッドをパームレスト部分に一体化させるなど、これまでにないシンプルなデザインが注目を浴びています。

クリエイター向け「XPS」シリーズの中でも、13インチのノート型モデルは場所を問わずに仕事をしたいモバイルワーカーに人気があります。その中でも今回登場した「XPS 13 Plus」は、かなり攻めたデザインを採用してきました。

新モデル「XPS 13 Plus」(Dell Technologies提供画像)
新モデル「XPS 13 Plus」(Dell Technologies提供画像)

最初に目を引くのは、キーボード手前にあるはずのタッチパッドが「ない」ように見える点です。実際には中央付近に配置されているようですが、手のひらを置く部分であるパームレストと一体化され、境目が見えなくなっています。

キーボード面の全体像(Dell Technologies提供画像より)
キーボード面の全体像(Dell Technologies提供画像より)

ファンクションキーも特徴的です。一般的にはキーボード最上段に配置されるF1〜F12などのキーは、物理的なキーではなく静電容量式のタッチキーとして搭載。機能キーと切り替えたり、表示を消したりできるようです。

ファンクションキーは静電容量式に。機能の切り替えも(Dell Technologies提供画像より)
ファンクションキーは静電容量式に。機能の切り替えも(Dell Technologies提供画像より)

キーボード自体も工夫を凝らしています。キーとキーの隙間は小さくすることで、平らな板のような印象を強調しています。一般的にはキートップを小さくすることでキーの押し間違いを防ぐ効果があるとされるものの、それに逆行した試みといえます。

キーボード面が平らな板のように見える(Dell Technologies提供動画より)
キーボード面が平らな板のように見える(Dell Technologies提供動画より)

写真からは分かりづらいものの、スピーカーもキーボードの内側に搭載しているそうです。一般的には前モデルのように底面に搭載するか、キーボードの近くにスピーカー用の小さな穴を網のように開けることが多いのですが、製品担当者はそうした視覚的要素を減らし、シンプルにする狙いがあると語っています。

ミニマルと使い勝手は両立できるか

ファンクションキーについては過去にいくつかの「発明」があり、最近ではMacBook Proの「タッチバー」がありました。しかしユーザーからは概ね不評だったようで、アップルは最新モデルでタッチバーを廃止し、物理的なキーに戻す決断を下しています。

また、パームレストと一体化したタッチパッドのデザインも物議を醸すかもしれません。たとえば店頭に並んだとき、他のノートPCと比べて「このモデルにはタッチパッドがないから不便だ」と誤解する人が出てくるかもしれません。

スマホやタブレットがシンプルな一枚板に近づく中で、ノートPCのデザインもミニマルに向かう流れはあると筆者は感じています。また、画面周囲のロゴや不必要な文字は少ないほうが良いとも考えています。画面の中の情報に集中するために、画面外はなるべくシンプルであってほしいという考え方です。

一方で、見た目には優れていても、使い勝手が悪い部分があれば広く受け入れられない可能性もあります。デルは日本において毎年XPSの新モデルを投入してきたことから、今回も2022年春以降の展開を期待しています。