11月29日の「いい肉の日」から、メルカリ内にEコマース店舗を開ける「メルカリShops」が、5500円相当の肉製品を500円で販売するキャンペーンを実施しました。多くのユーザーが殺到し、実際に買えた人は限られていたようですが、果たして効果はあったのでしょうか。

キャンペーンが実施されたのは11月29日から12月3日まで。毎日昼の12時ごろに在庫を追加すると予告していたこともあり、メルカリShopにはお昼前後に多数のアクセスが殺到。2日目以降、350セットの商品はわずか数秒で売り切れたといいます。

運営会社であるメルカリ子会社のソウゾウは、細かい数字を公開していないものの、キャンペーンに参加した店舗の中にはフォロワー数が1万を超えたところもあるとのことから、万単位のユーザーが購入を検討していた可能性があります。

こうした数量限定の目玉商品は、ブラックフライデーなどのセールでは「ドアバスター」商品と呼ばれています。実際に買える人はわずかでも、それを目当てに集まった人が売り場で他の商品を見て回ったり、一部はリピーターになったりする効果が知られています。

メルカリShopsの場合、キャンペーン参加店舗以外でも、食肉を取り扱う出店者の製品がよく売れたとのこと。毎日12時にアプリを開いても買えなかった人からはSNS上に不満の声が上がっているものの、全体としては十分な効果があったようです。

どのような商品が届くのか、実際に購入してみました。このヒレステーキ肉は本来の価格が約5500円(税・送料込み)のものが特別価格で500円です。商品は冷凍された状態で届きました。

商品は冷凍便で届いた(筆者撮影)
商品は冷凍便で届いた(筆者撮影)

比較用に「100gで498円」のオーストラリア産牛肉と比べてみたところ、食べていてアゴが疲れることがなく、とにかく柔らかいのが印象的でした。価格差に見合うほどの違いがあるかどうかは分からないものの、購入できた人にとっては確実に満足度の高いキャンペーンだったといえます。

5500円相当のヒレステーキ肉(左)は、普及価格帯の豪州産牛肉(右)よりも柔らかい印象(筆者撮影)
5500円相当のヒレステーキ肉(左)は、普及価格帯の豪州産牛肉(右)よりも柔らかい印象(筆者撮影)

Eコマースに意外なハードルも

メルカリShopsには農家や漁師などの生産者、地方の特産品を扱う小規模事業者などが出店しています。自社でEコマースサイトを立ち上げるのとは違い、メルカリのアプリで商品を検索・購入できるという集客力を強みとしているものの、「食品」の販売は意外とハードルがあるようです。

ソウゾウが2021年11月に実施した調査では、Eコマースで食品を購入したことがある人は6割を超えていたものの、多くはお菓子などの加工品で、「肉」は2割未満にとどまっています。そもそもEコマースで肉を買えることを知らなかった人が50%以上いたといいます。

Eコマースで肉を購入したことがある人は2割未満との調査も(ソウゾウ提供資料)
Eコマースで肉を購入したことがある人は2割未満との調査も(ソウゾウ提供資料)

これらを合計すると、8割の人がEコマースで肉を購入したことがないというわけです。今回のキャンペーンの結果、「『メルカリShopsでお肉が買える』ということを多くの方に知っていただけた」(ソウゾウPR)との効果を語っています。

もう1つのハードルとして、メルカリといえば個人間売買のフリマアプリのイメージが強いという点があります。グルメ商品は大手のEコマースサイトで購入する人が大多数と思われるだけに、今回のキャンペーンはメルカリShopsとしての存在感を示す効果もあったといえそうです。