■Yahoo!ニュース 個人、4月の「月間MVA(Most Valuable Article)」と「月間MVC(Most Valuable Comment)」が決定しました

社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選出している「月間MVA」。記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」「文化の発展に寄与する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出しています。あわせて、Yahoo!ニュース 公式コメンテーターによるニュースへの理解が深まるコメントとして「月間MVC」も選出しました。厳選4本の記事と2本のコメントを、筆者の受賞コメントとあわせてご紹介します。

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4月のMVA

いつから卓球はシェークになったのか アジア競技大会日本代表 松下大星に見る進化型ペンホルダーとは(伊藤条太)

筆者による受賞コメント:「ちょっとマニアックで情報量が多かったかな」と思っていたので、受賞の可能性など考えておらず、本当に驚いています。正直なことを言えば、自分の興味でラケットについての調査をしただけで、記事にすることは考えていなかったのですが、たまたまペンホルダーを使っている松下大星選手が活躍したことで記事にすることを思いついた次第です。解説にかこつけて、卓球がマイナーだった時代の偉人たち(すなわち私の個人的なヒーローたち)の写真をYahoo!ニュースという公器に掲載する願望も満たすことになりましたので、今回の受賞は一石何鳥だかわかりません。SNSでのアンケート調査にご協力いただいた皆様、タイミングよく活躍してくれた松下選手、そしてクドめの文章を丁寧に査読してくださった方々に感謝致します。(伊藤条太

選出理由:シェークハンドが90%を超えている(攻撃選手中、著者調査による)ともいわれる現在の日本の卓球。世界を制覇したペンホルダーからシェークハンドへ変わっていった歴史や、それぞれの特徴を解説し、シェークハンドが主流の時代に、あえてペンホルダーを選び、世界に立ち向かう松下大星選手の挑戦を紹介。松下選手はアジア大会代表でもあり、大会の楽しみが増すとともに、卓球の見方に新たな気づきを与える記事になっています。

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アイドル史上で最も幸せな卒業の形。大場美奈(SKE48)の30歳の誕生日までの3日間(斉藤貴志)

筆者による受賞コメント:アイドルの卒業は幸せでない形も少なからず。恋愛発覚で脱退が発表されて終わり、とか。ファンに「さよなら」すら言わせてくれないのか…。大場美奈さんもAKB48時代に謹慎してます。SKE48移籍後もトップではなくて。ただ、折々の取材でファンと名古屋への愛の高まりを感じてきました。そして、13年の最後がこんな幸せな形になるとは。ステージを観ていて思い出すことも多々。振り返れば中堅アイドルが主人公の大河ドラマだったような…。そんな感慨を書き残しておきたく思いました。(斉藤貴志

選出理由:惜しまれながらSKE48を卒業した大場美奈さんの3日間にわたる卒業コンサートを追いかけた記事です。ただのライブレポートに留まらず、大場さんのこれまでの足跡と人柄を伝えるような構成は、読者にあたかも会場にいたように、当日のエモーショナルな雰囲気を感じさせます。記事を読んでみたいと思わせるタイトルにも筆者の強い想いが伝わってきます。

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防衛研究所の役割について(佐藤丙午)

筆者による受賞コメント:月間MVAに選出いただきありがとうございます。日本の安全保障論議は党派性に左右されることが多く、それを抜きに政策議論を行うことが必要と考えてきました。また、ロシアのウクライナ侵攻は、今後の国際社会を大きく規定する、国際関係史に刻まれる出来事であると思います。その渦中にいる各国は、軍事問題についても、それまでの常識を超える思考を元に、様々な政策を議論しています。日本もその視点が必要だと思います。議論の幅を広げる一助となればと思い、これまでの経験をふまえ、書かせていただきました。(佐藤丙午

選出理由:ロシアのウクライナ侵攻によって、メディア露出が増えた防衛省防衛研究所の役割について解説した記事です。防衛研究所の組織の構造や諸問題について指摘しつつ、研究が果している社会的役割や重要性に敬意を払った解説が光ります。過去に在籍していた経験がある筆者だからこそ書ける、他では読むことができない深みを持った1本です。

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スケートボード写真の「それじゃない」感 選手や業界関係者と、スポーツ報道のズレ(吉田佳央)

筆者による受賞コメント:月間MVAへの選出、誠にありがとうございます。今回の記事、実は五輪採用が決まった2016年頃からずっと思い続けていたことなのですが、制作の決定打となったのが昨年の東京五輪でした。日本からは私も含めスケートボードの専門的なフォトグラファーは一切入れず、通信社の写真で記事を作らざるをえなかったのですが、そこに使いたい! と思えるものはなく、妥協せざるをえなかったからです。そういった想いを業界のいろいろな方と話し、企画提案をしたらNike SBさんが快く協力してくれ、こうして形にすることができました。改めて感謝いたします。私はこの記事がスケートボードフォトグラファーの地位向上に繋がることを切に願っています。(吉田佳央

選出理由:テキストだけではどうしても伝わりにくい内容を、フォトグラファーとしても活躍する筆者自身が撮影した写真を用いて解説することで、まさに一目瞭然の提言となりました。スケートボードと写真、双方に対する筆者の深い愛情や敬意がよく伝わってくる記事となっています。記事タイトルに掲げられた問題は、東京五輪での躍進による認知急上昇に伴い生じたスケートボード競技特有の課題のほか、どんな業界にも通じるテーマとして大きな学びがある、と好評を博しました。中山楓奈選手ほか、多くのスケーターがモデル協力している点も注目です。

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4月のMVC

『食品や電気、ガス次々と… 値上げの春、事業者も厳しく「踏ん張るしかない」(琉球新報)』の記事へのコメント(永濱利廣

筆者による受賞コメント:MVCにご選出いただきまして誠にありがとうございます。この春の値上げはロシアのウクライナ侵攻の時期と重なっていたため、その影響を誤解する向きが私の周辺でも散見されましたので、正確な情報をと思ってコメントさせていただきました。これを励みに、今後も国際情勢が私たちの日常生活に及ぼす影響を経済的な側面からコメントできればと考えております。(永濱利廣

選出理由:幅広い分野の商品やサービスで値上げの動きが広がっていることを報じた記事へのコメントです。今回の価格高騰にはウクライナ侵攻の影響がまだ反映されていない点を指摘。さらなる値上がりが予想される時期や値上げ率について、具体例を挙げながら分析し、ユーザーの生活へ直結する問題をわかりやすく解説してくれました。

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『【速報】ウクライナ避難民20人 日本に入国 全員“陰性”確認 羽田空港(FNNプライムオンライン)』の記事へのコメント(錦田愛子)

筆者による受賞コメント:長年、移民/難民研究を続けてきた立場からは、今回の結果は「やっぱりな」というものでした。一方で、気持ちの優しい日本人の中には、日本への移住を希望した人数の少なさに残念な思いをされた方も多いのでは、と感じながら、コメントを書きました。これからの人生がかかっている移民/難民の人々にとって、移住先の選択は重く、慎重に判断しているということ、そこで選ばれるのは、やはり受け入れ態勢が整い、受け入れ実績のある国であることを理解して頂ければと思いました。今後に向けた議論や改善に奮起する機会となればと願っています。(錦田愛子

選出理由:ウクライナからの避難民20人を乗せた政府専用機が、日本に到着したことを伝える速報記事へのコメントです。今回の異例の待遇において来日人数が「20人」であることの意味や背景を丁寧に、いち早く解説。日本の移民・難民受け入れ態勢の課題と、具体的な支援策の重要性がユーザーにしっかりと伝わる内容です。

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