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エンジェルスで昇格をめざす外野手は「10チームでプレーした13人目の野手」まであと1チーム

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジェイク・マリズニック Jun 28, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2013年のメジャーデビュー以来、ジェイク・マリズニックは、ナ・リーグの6チームとア・リーグの3チームでプレーしてきた。11シーズンで9チームだ。昨年は、シカゴ・ホワイトソックスで9試合、デトロイト・タイガースで33試合、ロサンゼルス・ドジャースで4試合に出場した。

 メジャーデビュー前に在籍していたトロント・ブルージェイズと、2022年に傘下のAAAでプレーしたアトランタ・ブレーブスは、ここには含めていない。

 今年、マリズニックは、ノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、ロサンゼルス・エンジェルスのスプリング・トレーニングに参加する。エンジェルスでメジャーリーグに昇格し、試合に出場すると、見落としがなければ、ナ・リーグとア・リーグの計10チームでプレーした13人目の野手となる。

筆者作成
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 この12人のうち、控え捕手の3人、ポール・バコヘンリー・ブランコレネ・リベラ以外の9人は、規定打席に達したシーズンがある。なかでも、トミー・デービスは1962~63年にドジャースで2シーズン続けて首位打者となり、ケニー・ロフトンは1992~96年にクリーブランド・インディアンズで5シーズン続けて盗塁王を獲得した。オールスター・ゲーム選出は、デービスが3度、ロフトンが6度、ロイス・クレイトンマーロン・バードは1度ずつだ。

 マリズニックは、規定打席以上のシーズンがなく、ヒューストン・アストロズ時代の2015年に記録した372打席が最も多い。バコ、ブランコ、リベラと違い、ポジションは外野だ。また、10チームでプレーするまでの速さ――メジャーデビューからのシーズンの少なさ――は、野手の2番目となり得る。10チームに到達したのは、11シーズン目のバコが最も速く、それに次ぐのは、13シーズン目のリベラだ。マリズニックは、12シーズンで10チームの可能性がある。

 エンジェルスの外野には、テイラー・ウォードマイク・トラウトミッキー・モニアックに、ジョー・アデルがいて、今オフ、アーロン・ヒックスも加わった。ただ、マリズニックも、ロースターの26人に名を連ねるチャンスは、開幕時かどうかはさておき、あるはずだ。来月で33歳ながら、守備はまだ水準以上。2013~23年の11シーズンに記録したDRS+80は、このスパンの外野手8位に位置する。センターのDRS+54も、同じく8位だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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