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フレッチャー弟がトレードで移籍。新天地でレギュラーのチャンス到来か。昨年はAAAで出塁率.399

宇根夏樹ベースボール・ライター
ドミニク・フレッチャー May 17, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2月3日、シカゴ・ホワイトソックスは、クリスチャン・メイナをアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ放出し、交換にドミニク・フレッチャーを獲得した。

 メイナは、21歳の右投手だ。2023年は、AAとAAAで投げ、計27登板の133.2イニングで奪三振率10.50と与四球率4.31、防御率4.85を記録した。

 フレッチャーは、26歳の外野手だ。昨年4月にメジャーデビューした。2023年のスタッツは、AAAの66試合が打率.291と出塁率.399、10本塁打。メジャーリーグの28試合は、打率.301と出塁率.350、2本塁打。どちらのクラスでも、センターとライトを主に守った。

 ホワイトソックスのセンターには、ルイス・ロバートJr.がいる。昨年は、センターとして141試合に先発出場した。レフトも同様だ。アンドルー・ベニンテンディは、レフトとして142試合のスターティング・ラインナップに名を連ねた。

 一方、ライトの先発出場は、ギャビン・シーツが61試合、オスカー・コラスが59試合、イーロイ・ヒメネスは14試合。あとは、10試合未満が6人だった。

 シーツもコラスも、ブレイクはしていない。昨年の出塁率は、どちらも.270に届かなかった。ヒメネスは、前年に続き、主にDHとして出場すると思われる。

 また、フレッチャーの前に加入した外野手2人、ケビン・ピラーブレット・フィリップスは、ともにマイナーリーグ契約だ。彼らも、昨年、メジャーリーグで記録した出塁率は.270に達していない。

 フレッチャーは、ライトの筆頭候補、という見方もできる。

 ただ、ホワイトソックスは、フレッチャーを獲得したのと同じ日に、リリーバーのグレゴリー・サントスと交換に、シアトル・マリナーズから2人を手に入れている。その一方は、25歳の外野手、ザック・デローチだ。こちらは、メジャーデビュー前ながら、昨年は、AAAの138試合で打率.286と出塁率.387、23本塁打を記録している。

 なお、兄のデビッド・フレッチャーは、12月上旬のトレードで、マックス・スタッシとともに、ロサンゼルス・エンジェルスからアトランタ・ブレーブスへ移籍した。その翌日、スタッシは再びトレードで動き、現在はホワイトソックスに在籍している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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