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シーズン20本塁打以上がない選手の通算本塁打ランキング。長野久義は現在5位、栗山巧は19位

宇根夏樹ベースボール・ライター
長野久義 MAR 2, 2013(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 日本プロ野球で150本以上のホームランを打った180人のうち、20本塁打以上のシーズンが一度もない選手は、8人いる。

 白仁天は、シーズン20本塁打なしに、200本塁打に到達した。1963年から1981年まで一軍でプレーし、1年目は0本塁打だったので、翌年以降の18シーズンに209本塁打を記録した。白に次ぐ内川聖一は200本塁打に4本届かず、糸井嘉男立浪和義と並ぶ171本塁打でキャリアを終えた。

 163本塁打の長野久義(読売ジャイアンツ)は、今年もプレーするが、200本塁打まではあと37本。39歳の年齢と近年の本数からすると、到達は難しそうだ。2019年以降は出場100試合以上のシーズンがなく、ホームランは、5本→10本→2本→3本→6本と推移している。一軍1年目と4年目はあと1本に迫ったシーズン20本塁打も、ハードルは高い。

 シーズン20本塁打以上がない選手の通算本塁打トップ20は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 156本塁打の伊東勤と127本塁打の栗山巧(埼玉西武ライオンズ)は、1シーズンに15本以上のホームランを打ったこともない。それぞれのシーズン最多本塁打は、13本と12本だ。細かく刻めば、栗山の通算本塁打は、シーズン13本塁打以上がない選手の最多、ということになる。また、伊東は西武一筋にプレーし、栗山もここまでは西武/埼玉西武一筋だ。

 通算本塁打が現時点の栗山より1本多い有田修三は、パワーのある捕手だった。例えば、1983年は、185打数で17本塁打を記録している。10.9打数に1本だ。昨年、41本のホームランを打った岡本和真(読売ジャイアンツ)は、12.3打数/本だった。近鉄バファローズで梨田昌孝と併用されていなければ――レギュラーの捕手あるいはDHや一塁手としてプレーしていれば――有田は、シーズン20本塁打以上を記録していたかもしれない。ちなみに、1980年は、2人合わせて31本のホームランを打った。有田が16本、梨田は15本だ。

 シーズン20本塁打以上がない現役選手では、122本塁打の菊池涼介(広島東洋カープ)が、長野と栗山に次ぐ。シーズン本塁打は、2021年の16本が最多だ。145本塁打の青木宣親(東京ヤクルト・スワローズ)は、2007年に20本のホームランを打っている。なお、2012~17年にメジャーリーグで記録した通算本塁打――145本には含めていない――は33本。シーズン本塁打は、1年目の10本塁打が最も多かった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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