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各球団最後のシーズン40本塁打以上と、最後から2番目の40本塁打以上。12球団中4球団は同じ選手

宇根夏樹ベースボール・ライター
タフィー・ローズ MAR 7, 2008(写真:アフロスポーツ)

 昨年、セ・リーグあるいはパ・リーグで40本以上のホームランを打ったのは、41本塁打の岡本和真(読売ジャイアンツ)だけだった。ここ10シーズン(2014~23年)の40本塁打以上の人数は、0→0→1→0→2→3→0→0→2→1と推移している。

 このスパンの延べ9人を球団ごとに分けると、横浜DeNAベイスターズと埼玉西武ライオンズが3人ずつ、読売が2人、東京ヤクルト・スワローズは1人となる。

 横浜DeNAは、2016年に筒香嘉智(現サンフランシスコ・ジャイアンツ)が44本塁打、2018~19年にネフタリ・ソト(現・千葉ロッテ・マリーンズ)が41本塁打と43本塁打。埼玉西武は、2018~19年と2022年に山川穂高(現・福岡ソフトバンク・ホークス)が47本塁打と43本塁打と41本塁打。読売は、2019年に坂本勇人が40本塁打と昨年の岡本だ。東京ヤクルトは、2022年に村上宗隆が56本塁打を記録した。

 各球団最後と最後から2番目のシーズン40本塁打以上は、以下のとおり。

筆者作成
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 埼玉西武と横浜DeNAに加え、オリックス・バファローズと千葉ロッテ・マリーンズも、直近の2度とも同じ選手だ。

 千葉ロッテは、ロッテ・オリオンズ時代の1985~86年に落合博満が52本と50本のホームランを打ったのを最後に、40本塁打以上が途絶えている。1989年は、マイク・ディアズが40本塁打まであと1本に迫ったが、その後の最多は、2004年にベニー・アグバヤニが記録した35本塁打だ。昨年、グレゴリー・ポランコは、千葉ロッテでは1985~86年の落合以来となる本塁打王を獲得した――浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)と近藤健介(福岡ソフトバンク)の2人とタイトルを分け合った――ものの、本数は26本だった。

 また、2005年に球史の幕を開けた東北楽天は、今のところ、2007年に43本塁打の山﨑武司が最初で最後のシーズン40本以上だ。2番目に多いのも山﨑。2009年に39本塁打を記録した。40本塁打まで5本以内に近づいた選手は、他にはいない。

 ちなみに、大阪近鉄バファローズで最後に40本以上のホームランを打ったのは、2003年に51本塁打のタフィー・ローズだ。最後から2番目は、ローズと中村紀洋の2人。2002年に、それぞれ、46本塁打と42本塁打を記録した。彼らは、その前年の2001年も、揃って40本塁打以上。55本塁打と46本塁打だった

 松竹ロビンスでは、1950年に小鶴誠が51本のホームランを打ったが、岩本義行は40本塁打に1本届かなかった。

 なお、ローズと中村のような40本塁打デュオについては、こちらで書いた。

「NPB史上8組目の「40本塁打デュオ」を結成するのは、どのチームの2人!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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