大谷翔平が抜けた穴を埋めるため、エンジェルスはサイ・ヤング賞投手とドジャースの前DHを手に入れる!?
ロサンゼルス・エンジェルスは、先発投手のブレイク・スネルとDHのJ.D.マルティネスに興味を抱いているらしい。ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンらが、そう報じている。
彼らを迎え入れれば、FAとなった大谷翔平がドジャースへ去り、投打の両方に空いた穴を埋めることができるかもしれない。
今シーズン、スネルは、サンディエゴ・パドレスで投げ、両リーグ・ベストの防御率2.25を記録した。150イニング以上の58人中、防御率2.60未満は他にいなかった。そして、5年ぶり2度目のサイ・ヤング賞に選ばれた。J.D.は、ロサンゼルス・ドジャースで33本のホームランを打った。こちらは、4年ぶり5度目のシーズン30本塁打以上だ。
ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールによると、エンジェルスは、外野手のテオスカー・ヘルナンデスにも興味を示しているという。
今オフ、FA市場に出ていた選手とエンジェルスが交わしたメジャーリーグ契約の総額は、計680万ドルに過ぎない。大谷の10年7億ドルと比べると、100分の1以下だ。それについては、こちらで書いた。
◆「エンジェルスがFA市場から手に入れたのはリリーフ投手3人。これから大型補強に動くのか、それとも…」
もっとも、エンジェルスがスネルらを欲しがっても、手に入れられるとは限らない。また、3人が揃って入団した場合も、来シーズンのポストシーズン進出には疑問が残る。エンジェルスは、大谷を擁しながら、レギュラーシーズンに勝ち越すことすらできなかった。
しかも、3人とも、期待外れに終わる可能性もある。
これまでの8シーズン中、スネルが規定投球回に達したのは、サイ・ヤング賞を受賞した2018年(180.2イニング)と2023年(180.0イニング)だけ。あとの6シーズンは、130イニング未満だ。防御率3.20未満も同様。防御率4.00以上のシーズンは、3度を数える。
J.D.は36歳。今シーズンは、三振率31.1%と四球率7.1%を記録した。2018~22年の三振率は、5シーズンとも25%未満。キャリアを通しても、27.5%以上のシーズンはなかった。四球率も、2016~22年の7シーズンは、8.5%を超えていた。
テオスカーは、3シーズン続けて25本以上のホームラン(と二塁打)を打っているものの、出塁率は.346→.316→.305と推移している。ちなみに、今シーズンの三振率と四球率は、31.1%と5.6%だ。
なお、ローゼンタールは、他球団が関心を寄せているエンジェルスの選手として、内野手のルイス・レンヒーフォ、外野手のテイラー・ウォードとミッキー・モニアック、捕手のマット・タイス、先発投手のホゼ・スアレスを挙げている。
新たな選手が加わるかどうかにかかわらず、タイスの放出はあってもおかしくない気がする。エンジェルスには、正捕手のローガン・オホッピーがいる上、今オフは、フランシスコ・メヒーヤとチャド・ウォラックの両捕手とマイナーリーグ契約――ウォラックとは再契約――を交わしている。