得意の「トレードで獲得した選手をすぐにトレードで放出」に失敗したのか。 獲得から3日後に解雇する
12月15日、アトランタ・ブレーブスは、ドルー・キャンベルをサンディエゴ・パドレスへ放出し、レイ・カーとマット・カーペンターと150万ドルを獲得した。
キャンベルは、26歳の外野手だ。まだ、メジャーデビューはしていない。カーは、29歳のリリーフ投手。2022年にメジャーデビューし、今シーズンは、22登板の27.0イニングで防御率4.33を記録した。カーペンターは、38歳の一塁手だ。昨シーズンは、47試合で15本のホームランを打ったが、メジャーリーグ13年目の今シーズンは、76試合で5本塁打。打率と出塁率は.176と.322だった。
このトレードから3日後に、ブレーブスは、カーペンターを解雇した。
来シーズン、カーペンターの年俸は550万ドルだ。オフに入ってすぐ、選手オプションを行使した。解雇しても、ブレーブスのカーペンターに対する支払いは、パドレスからもらった150万ドルを差し引き、400万ドルが残っている。
もしかすると、ブレーブスは、トレードでカーペンターを放出しようと画策したが、欲しがる球団が見つからなかったのかもしれない。
今オフ、ブレーブスは、トレードで獲得した選手をすぐにトレードで放出するパターンを繰り返している。ジャクソン・コワー(カンザスシティ・ロイヤルズ→ブレーブス→シアトル・マリナーズ)とマルコ・ゴンザレス(マリナーズ→ブレーブス→ピッツバーグ・パイレーツ)に、マックス・スタッシ(ロサンゼルス・エンジェルス→ブレーブス→シカゴ・ホワイトソックス)がそうだ。
ただ、獲得から3日しか経っていないのに解雇したことからすると、ブレーブスは、カーペンターの引き取り手が現れないことも、獲得する前から想定していたような気がする。そうであれば、必要としていないカーペンターに400万ドルを払っても、カーを手に入れたかった、ということになる。
スタットキャストによると、今シーズン、カーの4シームは平均96.0マイルを記録し、カーブの空振り率は50%を超えていた。FAになるのは、2029年のオフだ。ブレーブスは、あと6シーズン、カーを保有できる。