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ブレーブスは今オフに獲得した選手を立て続けにトレードで放出。エンジェルスから入手したスタッシも!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
マックス・スタッシ Jul 5, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 12月8日、アトランタ・ブレーブスは、エバン・ホワイトタイラー・トーマスの2人と交換に、ロサンゼルス・エンジェルスからデビッド・フレッチャーマックス・スタッシの2人を獲得したことを発表した。

 ホワイトは一塁手、トーマスはメジャーデビュー前の左投手、フレッチャーは内野手、スタッシは捕手だ。

 ホワイトとトーマスは、傘下のマイナーリーグを含め、ブレーブスではプレーしていない。それもそのはず、在籍期間は、数日に過ぎなかった。ホワイトは、12月3日のトレードで、シアトル・マリナーズからブレーブスへ移った。トーマスは、その3日後に行われたルール5ドラフトのマイナーリーグ・フェイズで、ブレーブスに指名され、ニューヨーク・メッツから移籍した。

 今オフ、ブレーブスによる獲得&放出は、この2人だけではない。ジャクソン・コワーマルコ・ゴンザレスもそうだ。

 コワーは、11月17日のトレードでカンザスシティ・ロイヤルズからブレーブスへ移り、その半月後、ホワイトを含む3人の見返りとして、他1人とともにマリナーズへ移籍した。ゴンザレスは、ホワイトらとともにマリナーズからブレーブスに加わった翌々日、PTBNL(後日決定選手)と交換に、金銭とともにピッツバーグ・パイレーツへ移った。

 それぞれのトレードについては、こちらで書いた。

「昨年の最多勝投手を放出し、交換に通算39登板で防御率9点台の投手を獲得する。トレードは1対1」

「マリナーズは24歳の元プロスペクト外野手ら3人を放出し、開花前の投手2人を獲得する。この動きは!?」

「キャッチ&リリース」や「わらしべ長者」ではないが、ブレーブスは、必要としていないものの、年俸を理由に他球団が手放したがっている選手を一緒に引き取ることで、トレードを成立させ、欲しい選手を手に入れているように見える。さらに、引き取った選手に対する需要を見つけ、別のトレードで放出し、支払いを軽減しているのだろう。

 ブレーブスには、2人の捕手、ショーン・マーフィートラビス・ダーノーがいる。スタッシがブレーブスを去る日も、近い気がする。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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