ゴールドグラブ9度の名捕手がチームに戻ってくる!? 実現する可能性は90%
ヤディアー・モリーナは、セントルイス・カーディナルス一筋にプレーし、昨年のポストシーズンを最後にユニフォームを脱いだ。
レギュラーシーズンの2184試合とポストシーズンの104試合でマスクをかぶり、ゴールドグラブ受賞は9度を数える。捕手では、13度のイバン・ロドリゲスと10度のジョニー・ベンチに次ぐ多さだ。ちなみに、こちらも捕手だったヤディの兄2人のゴールドグラブは、ベンジーが2度、ホゼは受賞していない。ホゼの場合、好守ながら基本的には控えだったため、ゴールドグラブには縁がなかった。
来シーズン、ヤディは、再びカーディナルスのユニフォームに袖を通すかもしれない。セントルイスのラジオ局、KTRSの番組に出演したヤディは「そうなる可能性は90%」と語った。現役復帰ではなく、コーチとして戻ることをカーディナルスと話し合っているらしい。
ヤディとアルバート・プーホルスが引退して迎えた今シーズン、カーディナルスは、2008年から続けていた勝ち越しが15シーズンで途切れ、5年ぶりにポストシーズンへ進めなかっただけでなく、33年ぶりに90敗以上を喫し、こちらも33年ぶりの地区最下位に沈んだ。
ヤディがプレーした2004~22年の19シーズン中、カーディナルスのポストシーズン進出は13度を数えた。そのうちの4度はワールドシリーズまで進み、2006年と2011年は頂点に立った。名捕手がコーチとして戻ってきただけでチームが浮上できるとは思わないが、ヤディは「カーディナル・ウェイ」を知り尽くしている。その流儀の体現者と言っても、過言ではない。
なお、課題はいくつもあるが、最優先すべきは、ローテーションの整備だろう。この夏、カーディナルスは、ジョーダン・モンゴメリーとジャック・フラハティを、それぞれ、テキサス・レンジャーズとボルティモア・オリオールズへ放出した。長年にわたってヤディアーとバッテリーを組んできたアダム・ウェインライトは、200勝にたどり着き、選手生活を終えた。
来シーズンのローテーションは、マイルズ・マイコラスとスティーブン・マッツに、あとの3枠は不透明だ。セントルイス・ポスト-ディスパッチのデリック・グールドによると、カーディナルスは、山本由伸(オリックス・バファローズ)にも興味を示しているという。
ウェインライトの最後の出場については、こちらで書いた。