近藤健介とグレゴリー・ポランコの「移籍1年目に本塁打王」は史上何人目!?
パ・リーグの本塁打王は、26本の3人、グレゴリー・ポランコ(千葉ロッテ・マリーンズ)、浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)、近藤健介(福岡ソフトバンク・ホークス)が獲得した。
彼らのうち2人は、昨シーズン、違う球団でプレーしていた。ポランコは読売ジャイアンツ、近藤は北海道日本ハム・ファイターズの選手だった。
日本プロ野球の球団から日本プロ野球の球団へ移り、その1年目に本塁打王を獲得したのは、ポランコと近藤が初めてではない。けれども、人数は少ない。
見落としがなければ、2人の前には9人しかいない。
深見安博は、1952年の開幕直後に、西鉄ライオンズから東急フライヤーズへ移った。この年のホームランは、西鉄で2本と東急で23本だ。パ・リーグで深見に次いでホームランが多かったのは、21本の関口清治なので、移籍後の本数に限っても、深見はリーグ・トップに位置する。移籍するまで、深見と関口は同じチームでプレーしていた。
9人のうち、移籍前年のシーズン本塁打が一桁も、移籍前年に本塁打ランキングのトップ10に入っていなかったのも、深見と近藤だけだ。ともに8本塁打。それぞれの順位は、パ・リーグ11位タイとパ・リーグ25位タイだった。
移籍前年はホームラン1本当たりの打数が25を超えていたのも、青田昇と近藤の2人だ。どちらも、40打数以上を要した。
また、移籍1年目の本数を前年と比べると、近藤のプラス18本(8本→26本)は、小鶴誠のプラス27本(24本→51本)に次いで多い。
1948年の青田は、本塁打王だけでなく、首位打者も獲得した。1950年の小鶴と別当薫に、2017年のアルフレド・デスパイネ(福岡ソフトバンク)と今シーズンの近藤は、ホームランと打点の二冠王だ。
なお、移籍1年目かどうかを問わず、30本未満のホームランで本塁打王となった選手については、9月にこちらで書いた。