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ロッキーズの100敗は史上初。A'sは2年連続、ロイヤルズは4年ぶり。各チーム最後の100敗以上は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ダニエル・バード(コロラド・ロッキーズ)Sep 26, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月26日、コロラド・ロッキーズは、ダブルヘッダーの1試合目に勝ったものの、2試合目に敗れ、シーズン100敗に到達した。

 1993年に誕生したロッキーズは、2023年を含む31シーズンのうち、70.1%の22シーズンで負け越している。だが、過去21度の負け越しは、いずれも100敗未満。2012年の98敗が最も多かった。

 今シーズンは、ロッキーズの前に2チーム、カンザスシティ・ロイヤルズオークランド・アスレティックスが100敗に達している。それぞれの100敗目は、9月10日と13日だった。ロイヤルズの100敗以上は、2019年の103敗以来。アスレティックスは、昨シーズンの102敗に続く三桁の黒星だ。

 ちなみに、現時点の黒星は、アスレティックスのほうが多い。どちらも157試合を終え、ロイヤルズの103敗に対し、アスレティックスは109敗を喫している。ロイヤルズの最多敗は、2005年の106敗だ。アスレティックスの最多敗は、フィラデルフィア時代の1916年に記録した117敗だが、1968年以降のオークランド時代――フィラデルフィア時代とオークランド時代の間には、1955~67年のカンザスシティ時代を挟む――に限ると、今シーズンが最も多い。9月26日に敗れ、1979年の108敗を超えた。

 各チーム最後の100敗以上は、以下のとおり。直近が今シーズンの3チームは、9月26日時点の数字だ。

筆者作成
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 ロッキーズの100敗到達により、100敗以上のシーズンがないチームは、ロサンゼルス・エンジェルスだけとなった。エンジェルスは、1968年と1980年の95敗が最も多い。当時は、カリフォルニア・エンジェルスだった。

 また、100敗以上のシーズンが100年以上途絶えている3チームは、3地区制となった1994年から昨シーズンまで、地区最下位が皆無だった。ただ、今シーズン、セントルイス・カーディナルスは、最下位が確定。現在は地区4位のニューヨーク・ヤンキースも、まだ、最下位はあり得る。

 アスレティックスを含め、過去2シーズン(2021~22年)の少なくとも一方に100敗以上は7チーム。そのうち、ボルティモア・オリオールズは今年のポストシーズン進出をすでに決め、テキサス・レンジャーズアリゾナ・ダイヤモンドバックスは進出圏内――それぞれ、地区首位とワイルドカードの2番手――に位置する。シンシナティ・レッズも、ワイルカードの3番手まで1.5ゲーム差なので、ポストシーズンへ進む可能性は残っている。

 なお、今シーズンは、ロイヤルズ、アスレティックス、ロッキーズに加え、シカゴ・ホワイトソックスも100敗に到達するかもしれない。ここまでは60勝97敗。ここからの残り5試合で負け越すと、2018年以来の100敗以上となる。

 9月27日~28日の相手は、ダイヤモンドバックスだ。9月26日に、ホワイトソックスは4対15でダイヤモンドバックスに敗れた。最後の3試合、9月29日~10月1日は、サンディエゴ・パドレスと顔を合わせる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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