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3回が終わるまでにホームラン3本はアルトゥーベが史上4人目。彼らのうち、4回以降も打ったのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホゼ・アルトゥーベ(左)とジョナ・ハイム Sep 5, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月5日、ヒューストン・アストロズは、最初の3イニングに3得点ずつを記録した。計9得点のうち、1点目と4点目と9点目を挙げたのは、ホゼ・アルトゥーベだ。「1番・二塁」として出場したアルトゥーベは、1回表、2回表、3回表に、ホームランを打った。

 ESPNスタッツ&インフォによると、試合開始から3イニングが終わるまでに3本塁打は、史上4人目。アルトゥーベの前の3人は、1930年のカール・レイノルズ、2002年のマイク・キャメロン、2016年のマニー・マチャド(当時ボルティモア・オリオールズ/現サンディエゴ・パドレス)だという。

 1人目のレイノルズは、1930年7月2日。ダブルヘッダー2試合目の1回表にソロ本塁打を打ち、2回表と3回表に3ラン本塁打を記録した。1本目と3本目は、ランニング本塁打だった。

 2人目のキャメロンは、2002年5月2日。1回表にソロ本塁打が2本と、3回表にソロ本塁打が1本だ。1回表の2本は、どちらも、ブレット・ブーンに続く2者連続ホームラン。2回表は、打席が回ってこなかった。

 3人目のマチャドは、2016年8月7日。1回表に2ラン本塁打、2回表に3ラン本塁打、3回表に2ラン本塁打を打った。

 アルトゥーベを含む4人のうち、キャメロンは、さらにもう1本、ホームランを追加した。5回表に回ってきた4打席目にも、ソロ本塁打を打った。5打席目はぶつけられ(死球)、6打席は外野へのライナーに終わった。

 あとの3人は、1試合3本塁打だ。レイノルズは、4打席目と5打席目にシングル・ヒットを打ち、6打席目は内野ゴロに討ち取られた。マチャドは、その後の3打席ともアウトになった。アルトゥーベは、2打席連続アウト。7回裏の守備にはつかなかった。

 もっとも、アルトゥーベの大当たりは、最初の3イニングに3本のホームランを打つ前から、始まっていた。

 前日の試合は、5回表にシングル・ヒット、6回表にホームラン、7回表にシングル・ヒット、9回表にホームランを打った。ホームランは、9月4日の最後の4イニングと5日の最初の3イニング、計7イニングで5本を数える。9月4日の9回表から5日の3回表までは、4イニング連続&4打席連続ホームランを記録した。

 アストロズは、この2試合ともテキサス・レンジャーズに大勝し、今シーズン初となる、単独の地区首位に立った。過去2年に続き、今年も地区優勝を飾れば、1997~99年(当時はナ・リーグ中地区)と2017~19年に並び、アストロズ史上最長の地区3連覇となる。

 なお、ブーンとキャメロンの2者連続ホームランについては、こちらで書いた。

「1イニング2度の2者連続ホームラン。これよりも珍しいのは…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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