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大谷翔平に続き、今シーズン2人目の40本塁打到達。先月下旬の時点では6本差、現在の本数は同じ

宇根夏樹ベースボール・ライター
マット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)Aug 10, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月10日、マット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)は、3回表にホームランを打ち、シーズン本塁打を40本とした。

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)に続く、今シーズン2人目の40本塁打到達だ。現在、2人の本数は同じ。ホームラン1本当たりの打数も、ほぼ変わらない。大谷が10.6打数、オルソンは10.7打数だ。

 5月29日を終えた時点では、大谷が12本塁打、オルソンは17本塁打。オルソンのほうが5本多かった。だが、7月27日の時点では、38本塁打と32本塁打。大谷が6本上回っていて、その翌日はどちらも1本ずつ、ホームランを打った。

 7月29日以降の12試合で1本塁打の大谷に対し、オルソンは同じく12試合で7本塁打を記録している。7月31日の36本目と8月2日の37本目は、大谷のチームメイト、チェイス・ソーセスルーカス・ジオリトから打った。

 大谷とオルソンのうち、本塁打王を獲得する可能性は、大谷のほうが高い。ア・リーグ2位のルイス・ロバートJr.(シカゴ・ホワイトソックス)は31本塁打。大谷より9本少ない。一方、ナ・リーグ2位のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)は35本塁打だ。

 ただ、シーズン全体の本数は、オルソンが大谷を上回るかもしれない。エンジェルスは、ここから46試合を行う。ブレーブスは、それよりも3試合多く、あと49試合を残している。

 また、彼らは四球率もほとんど違わず、大谷が14.5%(74四球)、オルソンは14.4%(73四球)だが、前半と後半に分けると、それぞれ、12.1%→23.2%、13.5%→17.9%と推移している。オルソンの四球率も上がっているものの、大谷ほどではない。

 なお、大谷のシーズン本塁打は、2021年の46本が最も多い。オルソンは、すでに自己最多を更新している。それまでは、こちらも2021年の39本が最多だった。

 ともに左打者の2人は、1994年生まれという点も共通する。大谷の誕生日は7月5日、オルソンは3月29日だ。昨シーズンは、2人とも34本のホームランを打った。

 オルソンは、昨年3月のトレードでオークランド・アスレティックスからブレーブスへ移籍し、直後に8年1億6800万ドル(2022~29年)の延長契約を交わした。今オフにFAとなる大谷がナ・リーグの球団に入団すれば、来シーズン以降は、2人が本塁打王のタイトルを争う、あるいは分け合ってもおかしくない。

 オルソンの移籍と延長契約については、こちらで書いた。

「この選手ならファンも納得!? フランチャイズ・プレーヤーの定位置だった一塁を守るのは…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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