昨年タイトルを獲得した選手の今シーズン前半は…。三冠王の村上宗隆は2部門でトップ3にランクイン
昨シーズン、村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)は、三冠王となった。今シーズンは、前半を終え、打率、本塁打、打点のいずれも、トップには立っていない。
とはいえ、16本塁打はリーグ2位タイ、49打点は3位タイに位置している。それぞれの1位は、20本塁打の岡本和真(読売ジャイアンツ)と56打点の牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ)なので、村上は、どちらも大きく引き離されているわけではない。
岡本が20本塁打に到達した7月7日の時点で、村上は8本差をつけられていた。だが、その後の8試合で0本塁打の岡本に対し、村上は12日以降の5試合で4本のホームランを打ち、その差を半数に減らした。村上と同じく、前半に16本塁打の牧は、9日~13日の4試合で3本塁打を記録している。
セ・リーグで15本塁本塁打以上は、この3人だけ。パ・リーグは2人。18本塁打の浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)と15本塁打の万波中正(北海道日本ハム・ファイターズ)がそうだ。
村上を含め、昨シーズンの各部門トップ――野手は、打率、本塁打、打点、出塁率、OPS、盗塁、投手は、防御率、勝利、奪三振、セーブ、ホールドのリーグ1位――が、今シーズンの前半に記録した数値と順位は、以下のとおり。
昨シーズンのセ・リーグ盗塁王、近本光司(阪神タイガース)は、7月4日から欠場しているものの、それまでに12盗塁を記録し、チームメイトの中野拓夢と1盗塁差のトップで前半を終えた。ちなみに、過去4シーズンのセ・リーグ盗塁王は、それぞれ、近本、近本、中野、近本が獲得している。
前年の出塁率とOPSがパ・リーグ1位の吉田正尚は、ボストン・レッドソックスへ移り、出塁率.381とOPS.883を記録している。現時点では、両方ともア・リーグ4位だ。
過去2シーズンとも投手三冠の山本由伸(オリックス・バファローズ)は、今シーズンの前半も快投を続けている。奪三振率と四球率与四球率は、過去2シーズンを凌ぐ。奪三振率は9.57→9.56→9.93、与四球率は1.86→1.96→1.16と推移している。
また、今シーズンの防御率1.74は、佐々木朗希(千葉ロッテ・マリーンズ)の1.48に次ぐ。3位にいるのは、昨シーズン、パ・リーグ最多の34ホールドを記録した平良海馬(埼玉西武ライオンズ)だ。85.0イニングを投げ、防御率2.22を記録している。
奪三振のトップ3は、121奪三振の佐々木、107奪三振の種市篤暉(千葉ロッテ)、103奪三振の山本。セ・リーグを含めても、三桁の三振を奪っている投手は、彼ら以外にいない。