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ここ1年の防御率ベストは…。昨年後半と今年前半の合計で大谷翔平は2.86、ダルビッシュ有は3.78

宇根夏樹ベースボール・ライター
ザック・ギャレン(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)Jun 27, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨シーズンのオールスター・ブレイクが終わってから、今シーズンのオールスター・ブレイクに入るまでに、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、179.1イニングを投げ、防御率2.86を記録している。昨シーズン後半が79.0イニングで防御率2.28、今シーズン前半は100.1イニングで防御率3.32だ。

 ここ「1年間」に計160イニング以上を投げた43人を対象とした、防御率トップ25は以下のとおり。

筆者作成
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 防御率3.00未満は、大谷を含めて5人。ブレイク・スネル(サンディエゴ・パドレス)とマーカス・ストローマン(シカゴ・カブス)は、昨シーズン後半と今シーズン後半、どちらのスパンの防御率も3.00を下回った。

 2人とも、昨シーズン前半の防御率は高く、スネルは5.22、ストローマンは4.69だった。もっとも、スネルもストローマンも、実績のある投手だ。昨シーズン前半は、どちらも故障者リストに入っていた時期があり、イニングは60未満にとどまった。昨シーズン後半は、いずれも75イニング以上。今シーズン前半は、それぞれ、98.0イニングと112.2イニングを投げている。

 昨シーズン後半と今シーズン前半のトータル奪三振率は、スペンサー・ストライダー(アトランタ・ブレーブス)が群を抜く。14.11だ。ストライダーを除く42人のなかに、奪三振率12.15以上の投手はいない。与四球率は、1.19のジョージ・カービー(シアトル・マリナーズ)がベスト。こちらも、1.75未満は他に皆無だ。

 ストライダーは、254奪三振も最多。18勝は2位だ。白星は、防御率1位のザック・ギャレン(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)が、ストライダーより1つ多い。ギャレンは、オールスター・ゲームの先発マウンドに上がり、ゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)と投げ合う。

 大谷は、奪三振率11.44が4位、与四球率3.26が39位、228奪三振は5位タイ。ダルビッシュは、奪三振率9.77が16位、与四球率2.26が14位、186奪三振は21位タイ。白星は、どちらも13だ。

 ちなみに、菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)は、昨シーズン後半と今シーズン前半のトータルで129.0イニングを投げ、奪三振率10.19と与四球率3.07、防御率4.53。146三振を奪い、10勝を挙げている。

 こちらでは、昨シーズン後半と今シーズン前半の合計本塁打トップ20について書いた。

「ここ1年のホームランが最も多いのは…。大谷翔平は47本塁打。昨年後半が15本、今年前半は32本」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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