リーグ最多の7勝を挙げている投手が、両リーグ最少の12勝しか挙げていないチームに黒星を喫する
6月6日、ミッチ・ケラー(ピッツバーグ・パイレーツ)は、ホームの先発マウンドに上がり、オークランド・アスレティックスに対して投げた。
試合前の時点で、ケラーは7勝、アスレティックスは12勝だった。
アスレティックスの白星は、ケラーより5つ多いが、ケラーは12登板で7勝1敗、アスレティックスは62試合で12勝50敗だ。ケラーの白星は、クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)ら3人と並び、ナ・リーグ最多。防御率も3.25と悪くなく、3.25のカーショウに次ぐリーグ11位――カーショウのほうがわずかに低い――に位置していた。一方、アスレティックスの白星は、両リーグ最少。他のチームは、少なくとも18勝を挙げていた。カンザスシティ・ロイヤルズを除く28チームの白星は、アスレティックスの2倍以上だった。
だが、この試合で、ケラーは黒星を喫し、アスレティックスは白星を挙げた。
ケラーの調子は、よくなかった。初回は2人を歩かせ、2回表はホームラン、3回表は2本の二塁打を打たれた。それでも、5イニングを投げ終えて2失点。6イニング目を迎えた時点のスコアは、2対2の同点だった。
6回表に、アスレティックスは3点を挙げ、ケラーはイニングの途中で降板した。残していった走者の生還も含め、5.1イニングで5失点(自責点5)。シーズン防御率は3.60となった。
アスレティックスは、6回表を終え、5対2とリードしていたものの、白星と黒星の行方は、まだわからなかった。その前の2試合とも、アスレティックスは、3点以上のリードがありながら、そこから逆転され、黒星を喫している。
ただ、この試合は、6回裏以降の4イニングを無失点で切り抜けた。6イニングで2失点(自責点1)のジェームズ・カプリリアンに続き、サム・ロングが2イニングを投げ、最後はトレバー・メイが締めくくった。打線も、8回表と9回表に計6点を追加した。
ここから、アスレティックスが浮上するとは思えないが、長いシーズンにおいては、こんな試合もあるということだろう。二桁得点は4試合目、2失点以下は6試合目。二桁得点で7失点以下は、今シーズン初めてだ。