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6イニング無失点なら、この投手の防御率は大谷翔平の0.64に並ぶ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ソニー・グレイ(ミネソタ・ツインズ)Apr 7, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月23日を終え、防御率のトップ3には、0.64の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)、0.79のゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)、0.82のソニー・グレイ(ミネソタ・ツインズ)が並んでいる。

 両リーグでもア・リーグでも、彼らがトップ3であることは変わらない。現時点で規定投球回以上――チームの試合数×1.0イニング以上――を投げていて、防御率0点台の投手は、他にはいない。

 大谷とコールは、5試合に登板している。次の登板は、どちらも4月27日の違う試合になるだろう。一方、グレイは、4月24日が5登板目だ。

 ここまで、大谷は28.0イニングで自責点2、コールは34.0イニングで自責点3、グレイは22.0イニングで自責点2だ。次の登板でグレイが6.0イニング無失点、あるいは6.0イニングを投げて失点があっても自責点0なら、大谷と同じ防御率0.64となる。もちろん、6.1イニング以上で自責点0の場合、防御率は大谷より下がる。

 グレイは33歳。2011年のドラフトで、オークランド・アスレティックスから全体18位指名を受け、2013年の夏にメジャーデビューした。過去10シーズンのうち、規定投球回をクリアした4シーズンは、いずれも防御率3.60を下回り、2015年と2019年は2点台、2.73と2.87を記録している。

 防御率0.64のハードルは、低くない。今シーズンの4登板中、6.0イニング以上は1度だけ。他の3登板は、いずれも5回を終えたところで降板している。

 また、4月24日の相手は、ニューヨーク・ヤンキースだ。今シーズンの22試合中、6回を終えた時点で無得点は、3試合しかない。

 もっとも、その2試合目と3試合目は、直近の4月22日と23日だ。トロント・ブルージェイズの2人、アレック・マノーアケビン・ゴーズマンに、初回から7回まで封じられた。

【追記:4/25】

 4月24日、グレイは本塁を踏ませることなく7イニングを投げ、防御率を0.62とした。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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