殿堂選手の息子がブルージェイズにDFAとされる。ゲレーロJr.ではなく…
6月7日、トロント・ブルージェイズは、キャバン・ビジオをDFAとした。40人ロースターから外した、ということだ。
ブルージェイズには、2世選手が少なくない。ブラディミール・ゲレーロJr.と同じく、ビジオの父も殿堂入りしている。クレイグ・ビジオは、3060安打、668二塁打、291本塁打、414盗塁、打率.281と出塁率.363、OPS.796を記録した。
ちなみに、ボー・ビシェットの父、ダンテ・ビシェットは、1995年に本塁打王と打点王を獲得しているが、殿堂入りはしていない。
3人の2世選手は、いずれも、2019年にメジャーデビューした。レギュラーになったゲレーロJr.とビシェットの2人と違い、ビジオは、内外野を守るユーティリティとしてプレーしてきた。
メジャーリーグ1年目の2019年に100試合でOPS.793を記録し、短縮シーズンの2020年も59試合でOPS.807ながら、2021~23年のシーズンOPSはいずれも.715未満。今シーズンの44試合はさらに低く、.614に過ぎない。シーズン四球率は、16.5%→15.5%→12.6%→12.5%→11.8%→10.7%と下降している。また、それまで、三振率が29.0%を超えたシーズンはなかったが、今シーズンは32.1%だ。
ビジオの父は、いくつものポジションを守ったものの、ユーティリティではなかった。捕手から二塁手に転向し、センターやレフトを定位置としたこともある。1987年のドラフトで、ヒューストン・アストロズから全体22位指名を受けて入団し、一度も移籍することなく、選手生活を終えた。
息子も、移籍は経験していない。2016年のドラフトで、ブルージェイズに指名されてプロ入りした。順位は、5巡目・全体162位だ。今回のDFAにより、ブルージェイズを去ることになるかどうかは、まだわからない。
ブルージェイズは、ビジオと入れ替える形で、AAAからスペンサー・ホーウィッツを昇格させた。ホーウィッツは、2019年のドラフト24巡目・全体717位だ。一塁と二塁、外野を守り、パワーはあまりないが、選球眼に優れる。ビジオとホーウィッツは、どちらも左打者――ビジオの父は右打者――だ。今シーズン、ホーウィッツは、AAAの57試合で打率.335と出塁率.456、4本塁打、OPS.970を記録している。