Yahoo!ニュース

エンジェルスの新パターン!? 開幕から3試合とも、同じ選手が先制点を挙げる

宇根夏樹ベースボール・ライター
ローガン・オホッピー(ロサンゼルス・エンジェルス)Apr 2, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・エンジェルスは、オークランド・アスレティックスとの開幕シリーズを2勝1敗で終えた。それぞれのスコアは、1対2、13対1、6対0だ。

 ここまでの3試合は、いずれもこう記すことができる――。

 なお、エンジェルスの先制点は、ローガン・オホッピーが挙げた。

 1試合目は、5回表の1死三塁からシングル・ヒット。2試合目は、3回表の無死一、二塁から二塁打。3試合目は、4回表の2死一、三塁からホームランを打った。それまでのスコアは、3試合とも0対0だった。

 最初の2試合は「9番・捕手」、3試合目は「8番・捕手」として出場し、合わせて10打数4安打を記録している。長打は、二塁打とホームランが1本ずつ。三振と四球と死球はなく、2試合目の3回表に再び回ってきた打席の犠牲フライを含め、打点は6。打率.400に対し、出塁率はそれよりも低い.364という、少ない打席ならではのスタッツも記録している。

 昨年の夏、エンジェルスは、ブランドン・マーシュと交換に、フィラデルフィア・フィリーズからオホッピーを獲得した。

 昨シーズンのスタッツは、移籍前がAAの75試合で打率.275と出塁率.392、15本塁打。移籍後はAAの29試合で打率.306と出塁率.473、11本塁打だ。9月28日にメジャーデビューし、5試合で打率.286と出塁率.375を記録した。ホームランは、4月2日に打ったのが、メジャーリーグ1本目だ。

 オホッピーは、新人王の資格を持っている。また、今シーズンはまだ3試合が終わったところだが、このままいくと、大谷翔平のすぐ後ろを打つようになるかもしれない。

 一方、フィリーズは、テキサス・レンジャーズにスウィープされた。マーシュは、最初の2試合に出場し、4打数2安打(三塁打と二塁打)と3打数0安打。レンジャーズの先発投手が左腕のマーティン・ペレスだった3試合目は出場せず、マーシュに代わり、センターはクリスチャン・パチェイが守った。

 パチェイは、開幕直前にアスレティックスからフィリーズへ移った。この動きは、「一塁手がシーズン全休となったチームが、開幕直前のトレードで外野手を獲得する。この動きは無関係!?」で書いたとおりだ。

 なお、現時点のオホッピーのような、打率>出塁率が起きる理由については、こちらで書いた。

「打率よりも低い出塁率。そんなことってあり得る??」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事