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WBCの「大谷vs.トラウト」は未定ながらエンジェルスの投手がトラウトに対して投げることは確定

宇根夏樹ベースボール・ライター
パトリック・サンドバル(ロサンゼルス・エンジェルス)Sep 27, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・エンジェルスの2人、大谷翔平マイク・トラウトが、投手と野手としてワールド・ベースボール・クラシックで対戦するかどうかは、まだわからない。日本とUSAが準決勝で顔を合わせても、その試合に大谷が登板しない可能性もある。

 ちなみに、日本とUSAの決勝はない。日本は、1次ラウンドが1位通過でも2位通過でも、準々決勝は2試合目(Q2)だ。アメリカも、1次ラウンドの通過順位にかかわらず、日本とは別ブロックの準々決勝2試合目(Q4)となる。準決勝は、1試合目がQ1の勝者とQ3の勝者、2試合目はQ2の勝者とQ4の勝者だ。

 公式サイトによると、1次ラウンドの通過順位を問わず、準々決勝の試合(Q1かQ2、あるいはQ3かQ4)が決まっているのは、日本とUSAだけだ。これは、放映や配信の時間の都合なのだろうか。例えば、日本が1次ラウンドで敗退した場合、プールBの1位はQ2、2位はQ1の試合を行う。

 それはさておき、エンジェルスの先発投手とトラウトの対戦は、確定している。メキシコのロースターに入っているパトリック・サンドバルは、1次ラウンドのUSA戦で先発マウンドに上がる予定だ。トラウトも、前日のイギリス戦で故障するなどのアクシデントがない限り、スターティング・ラインナップに名を連ねるだろう。

 トラウトと違い、サンドバルはエンジェルスの生え抜きではないが、メジャーデビュー前にヒューストン・アストロズからエンジェルスへ移籍した。この時、エンジェルスからアストロズへ移ったのは、マーティン・マルドナードだ。現在も、マルドナードはアストロズにいる。

 メジャーリーグ4年目の昨年、サンドバルは、先発27登板で148.2イニングを投げた。規定投球回には届いていないが、ア・リーグで140イニング以上を投げた34人中、防御率2.91は12位、FIP3.09は7位に位置した。

 今年は、大谷と新加入のタイラー・アンダーソンとともに、三本柱を形成することが期待される。大谷とトラウトの対戦ほどは注目されないだろうが、サンドバルとトラウトのチームメイト対決も、見応えのある勝負になる気がする。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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