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2000安打まで100本未満に迫りながら、届かなかった選手は7人。中島宏之は8人目となるのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
中島裕之(宏之) MARCH 22, 2009(写真:ロイター/アフロ)

 中島宏之(読売ジャイアンツ)と大島洋平(中日ドラゴンズ)は、2000安打に近づいている。それぞれ、あと77安打と115安打を積み上げると、到達となる。

 これまで、2000安打まで100本未満に迫りながら、届かなかった選手は7人いる。彼らが最後の3シーズンに打ったヒットの本数は、以下のとおりだ。なお、リストには、1888安打の真弓明信も含めている。2000安打まで100本以上ながら、真弓の安打は、現時点の大島より3本多い。

筆者作成
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 2012年以降、大島は11年続けて120安打以上を記録している。一方、中島のシーズン100安打以上は、2017年の123本が最後だ。その後の5シーズンは、65本→8本→83本→49本→24本と推移している。今年の安打が2020年と同じ本数なら――それより6本少なくても――2000安打に到達するが、2021年や2022年と同じ本数では届かない。2021~22年の合計と同じ本数でも、4本足りない。中島は、大島の3歳上だ。7月末には、41歳の誕生日を迎える。2000安打にたどり着けず、今年限りでキャリアを終えてもおかしくない。

 福浦和也は、2012年以降、50安打未満のシーズンを7年続け、2000安打に到達した。ただ、本人が現役続行を望んでも、契約を交わす球団がなければ、安打を増やすことはできない。

 1952安打の福留孝介と同じく、中島も、日本球界を離れていた時期がある。2013~14年は、オークランド・アスレティックスに在籍していた。この2シーズンも日本プロ野球でプレーしていれば、すでに安打は2000本を超えているだろう。

 福留の場合、2008~12年のメジャーリーグ時代に498本のヒットを打っているので、日本プロ野球とメジャーリーグの合計は2450安打だ。けれども、中島はメジャーリーグの試合に出場していない。2シーズンとも、マイナーリーグでプレーした。ちなみに、マイナーリーグの通算安打は171本。AAAの102試合で103安打とAAの73試合で68安打を記録した。

 なお、大島については、こちらで書いた。

「大島洋平は「最も本塁打の少ない」2000安打の達成者になるのか」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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