本塁打王の翌年、ホームランは減るのか。さらに増えるのか。昨年の村上宗隆は+17本
今世紀に入ってから、本塁打王を獲得した選手は、延べ49人を数える。昨年の村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)と山川穂高(埼玉西武ライオンズ)は、セ・リーグの延べ25人目とパ・リーグの延べ24人目だ。
2001~21年に本塁打王を獲得した各選手が、そのシーズンと直後のシーズンに打ったホームランの本数を比べると――2002年に本塁打王の松井秀喜は、翌年にメジャーリーグでプレーしたので除く――46人のうち、10人の本数が増え、34人は減っている。例えば、2021年にセ・リーグでタイトルを分け合った2人の翌シーズンは、村上が前者の+17本(39本→56本)、岡本和真(読売ジャイアンツ)は後者の-9本(39本→30本)だ。村上のプラスは、2013年にウラディミール・バレンティンが記録した+29本(31本→60本)に次ぐ。3番目は、2008年の村田修一。こちらは+10本(36本→46本)だ。
増加が10人で減少は34人なので、その合計は44人となる。あとの2人、2011~12年のバレンティンと2015~16年の山田哲人(東京ヤクルト・スワローズ)は、本塁打王のシーズンも直後のシーズンも同じ本数だ。それぞれ、31本と31本、38本と38本のホームランを打った。バレンティンは、2012年も本塁打王を獲得。2016年の山田は、リーグ2位に位置した。
本塁打王の翌シーズンは、ホームランの本数を減らした選手のほうが圧倒的に多い。ただ、本数が多ければ、それを上回るのは難しくなる。
過半数の25人は、増減を問わず、本塁打王の翌シーズンに30本塁打以上を記録している。25本塁打以上は、4分の3以上の35人だ。また、20本塁打に届かなかった8人のうち、半数の4人は300打数未満だった。本塁打王から一転し、一桁の本数に終わった2人、2013年の中村剛也(埼玉西武)と2014年のミチェル・アブレイユに至っては、100打数にも達していない。
なお、首位打者の翌シーズンについては、こちらで書いた。