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WBCジャパンのヌートバーは「トレードで移籍」の可能性あり!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)Sep 7, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)は、日本チームのメンバーとして、ワールド・ベースボール・クラシックに出場する。

 それまでに、カーディナルスから別の球団へ移るかもしれない。

 カーディナルスは、パブロ・ロペス(マイアミ・マーリンズ)を欲しがっている球団の一つだ。一方、セントルイス・ポスト-ディスパッチのデリック・グールドのツイートによると、マーリンズはヌートバーに興味を示しているという。

 トレードは、WBCの前とは限らない。出場後、あるいは出場中ということも考えられる。WBCに出場中はトレードを禁じる、というルールはなかったように思う。

 ロペスは、4シームとチェンジアップを軸とする先発投手だ。2021年は20先発で防御率3.07、2022年は32先発で防御率3.75を記録した。年齢は、3月の誕生日で27歳。FAになるまで、あと2シーズン保有できる。

 数日前に「この球団の「2024年問題」は深刻なのか。マイコラスら先発投手4人が今秋にFA」で書いたとおり、カーディナルスには、今秋にFAとなる先発投手が4人もいる。

 一方、ヌートバーを放出しても、カーディナルスの外野は、人員不足に陥ることはない。レフトのタイラー・オニールとセンターのディラン・カールソンの他に、ホアン・イェペスアレック・バールソンを擁する。このなかに、FAまであと1シーズンの選手はいない。

 また、カーディナルスには、プロスペクトのジョーダン・ウォーカーがいる。2000年のドラフト全体21位だ。昨年、ウォーカーはAAで119試合に出場し、19本塁打と22盗塁、打率.306と出塁率.388、OPS.898を記録した。今春は、ノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、メジャーリーグ・レベルのスプリング・トレーニングに参加する。

 もともとは三塁手だが、カーディナルスの三塁は、ノーラン・アレナードの定位置だ。昨年の夏から、ウォーカーは外野を守り、昨秋のアリゾナ・フォール・リーグでも、外野手としてプレーしている。

 カーディナルスがヌートバーを放出したがっているということではないだろうが、先発投手を手に入れられるのであれば、交換に手放す可能性はありそうだ。

 なお、ヌートバーについては、こちらでも書いた。

「ヌートバーの「ブレイク」は今年も続くのか。昨年は7月以降にOPS.881」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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