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ホームランと盗塁がどちらも二桁の「10-10」はまだ大谷翔平だけ。到達まで「あと1」は3人

宇根夏樹ベースボール・ライター
ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)May 26, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 開幕からここまでに、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、13本塁打と13盗塁を記録している。

 ホームランと盗塁のどちらも二桁の「10-10」に到達したのは、5月13日だ。

 5月5日に9本目と10本目のホームランを打った時点では、7盗塁だった。6日に2盗塁、13日に1盗塁を決め、こちらも二桁に乗せた。そこから半月近く経っているが、現時点でも、10-10の到達者は、大谷しかいない。

 10-10まで「あと1」は3人。18本塁打&9盗塁のカイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)、9本塁打&31盗塁のエリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)、9本塁打&16盗塁のボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)がそうだ。タッカーの18本塁打とデラクルーズの31盗塁は、どちらも、両リーグで最も多い。

 デラクルーズは、5月11日に9本目のホームランを打ち、10-10にリーチをかけた(その時点で25盗塁)。タッカーは、5月20日に8盗塁目と9盗塁目(その時点で15本塁打)。ウィットJr.の9本塁打目は、5月26日(その時点で16盗塁)だ。

 そこから、デラクルーズは、14試合続けてホームランを打っていない。また、今月のホームランは、5月11日の1本きりだ。

 ちなみに、昨シーズンの10-10は、81人を数えた。そこには、今シーズン、ホームランと盗塁のどちらも9以上の4人も含まれている。昨シーズン、大谷は44本塁打&20盗塁、タッカーは29本塁打&30盗塁、デラクルーズは13本塁打&35盗塁、ウィットJr.は30本塁打&49盗塁を記録した。彼らのうち、デラクルーズは、6月にメジャーデビューし、98試合に出場した。

 なお、今シーズン、0盗塁で最も多くのホームランを打っているのは、15本塁打のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)だ。一方、0本塁打のなかでは、ジェイコブ・ヤング(ワシントン・ナショナルズ)の15盗塁が最も多い。

 昨シーズン、オズーナは、40本のホームランを打ち、盗塁と盗塁死はなかった。今シーズンがメジャーリーグ2年目のヤングは、ここまで、通算75試合で28盗塁。ホームランは0本だ。マイナーリーグでも、通算256試合で105盗塁に対し、ホームランは8本しか打っていない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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