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吉田正尚の契約総額は今オフの暫定5位。鈴木誠也の5年8500万ドルは昨オフの何位だった!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
吉田正尚 AUGUST 4, 2021(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 吉田正尚は、ボストン・レッドソックスと5年9000万ドルの契約で合意に達したようだ。ESPNのジェフ・パッサンらが、そう報じている。この契約は、今オフの市場に出た選手がここまでに得た、契約総額の5位に位置する。

 トップ3は、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)の9年3億6000万ドル、トレイ・ターナー(フィラデルフィア・フィリーズ)の11年3億ドル、ジェイコブ・デグローム(テキサス・レンジャーズ)の5年1億8500万ドル。吉田のすぐ上の4位は、エドウィン・ディアズ(ニューヨーク・メッツ)の5年1億200万ドルで、すぐ下の6位は、ウィルソン・コントレラス(セントルイス・カーディナルス)の5年8750万ドルだ。

 吉田はポスティング・システムを利用しており、報道のとおり、契約が9000万ドルなら、レッドソックスはポスティング費として、1537万5000ドルをオリックス・バファローズに支払う。ただ、レッドソックス以外の球団も交渉は可能だったという点では、FAとなった選手と同じだ。一方、延長契約の場合、在籍している球団との交渉なので、ここには含めていない。

 昨オフ、鈴木誠也(カブス)が手にした契約は、5年8500万ドルだった。吉田のほうが、少し高い。年平均額は、鈴木が1700万ドル、吉田は1800万ドルだ。

 鈴木の契約は、昨オフの総額12位に位置した。こちらは、コリー・シーガー(レンジャーズ)の10年3億2500万ドル、クリス・ブライアント(コロラド・ロッキーズ)の7年1億8200万ドル、マーカス・シミエン(レンジャーズ)の7年1億7500万ドル、フレディ・フリーマン(ロサンゼルス・ドジャース)の6年1億6200万ドル、トレバー・ストーリー(レッドソックス)とハビア・バイエズ(デトロイト・タイガース)の6年1億4000万ドル、マックス・シャーザーの3年1億3000万ドル(メッツ)、ロビー・レイ(シアトル・マリナーズ)の5年1億1500万ドル、ケビン・ゴーズマン(トロント・ブルージェイズ)の5年1億1000万ドル、カルロス・コレイアがミネソタ・ツインズと交わした3年1億530万ドル、ニック・カステヤノス(フィリーズ)の5年1億ドルに次ぐ。今オフ、コレイアは契約をオプト・アウトし、再びFAとなった。

 吉田は、契約総額の最終的な順位も、鈴木より少し上になりそうだ。FA市場に残っていて、総額1億ドル以上の契約を手にしそうな選手は、コレイア、ザンダー・ボガーツダンズビー・スワンソンの遊撃手3人に、先発投手のカルロス・ロドーンと外野手のブランドン・ニモくらいだろう。

 なお、ポスティング費の計算方法については、昨オフにこちらで書いた。

「各球団がポスティングで得た累計金額はいくら!? 広島東洋は前田健太や鈴木誠也ら4人で約3500万ドル」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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